面倒な家計簿 挫折しないアプリ活用術をFPが伝授

面倒な家計簿 挫折しないアプリ活用術をFPが伝授

2018/05/07

家計簿は付けた後も面倒 楽しくラクに付けるコツ

 「お金を貯めよう!」=「家計簿をちゃんと付けなくちゃ!」という思考回路になっていませんか? 家計簿を付けるメリットが大きいことも事実ですが、家計簿に挫折した経験が、「お金のことができない私……」という劣等感につながっている人も少なくありません。家計簿のメリットは生かしつつ、家計簿ナシでもできるお金の使い方を考えてみましょう。

家計簿は付けただけでは貯まらない

 「家計簿を付けたらお金が貯まる」と、感じさせるほどの存在感がある家計簿ですが、付けるだけではお金は貯まりません。

 目に見える家計簿とは、「収入と支出の記録」ですから、記録を取るだけでお金が貯まるという簡単な話ではありません。「家計簿を付けたらお金が貯まった!」という人は、家計簿をきっかけに、この記録を活用し、自分を振り返り、意識と行動を変えたからこそ、お金が貯まったのです。

 当たり前のことを……と思われるかもしれませんが、実は、「付けているんですけど、書いているだけなんです」「付けているんですけど、見直し方が分からないんです」と、いう方が、たくさんいらっしゃるのです。

こういう作業、苦手なんだよね、って言う人、たくさんいますよね (C)PIXTA


なぜ、挫折するのか?

 家計簿を付けるメリットは、「振り返りができること」です。でも、その振り返りのためには、まずは、家計簿を付けなければなりません。

 一般的な家計簿の付け方は、買い物をした時のレシートを集め、それを毎日や1週間に1回などのペースで家計簿に付けるもの。でも、そこには、こんな困難が待ち構えています。

◆レシートと共に、付けなきゃいけないプレッシャーがたまる
◆レシートがない支出のコントロール方法が分からない
◆レシートの字が小さくて、読み解くのが面倒臭い
◆以前はどの支出項目に振り分けたのか分からない
◆クレジットカードの支出はいつの支出にしたらいいのか分からない
◆家計簿の収支が合わない
◆検算したら、1回目と2回目の計算結果が合わない

 挫折したことがある方は、思い当たりませんか?

 また、これらの困難を乗り越えて、完成した家計簿を前に待っているのは、「自分のムダ遣いを探す」「使い過ぎた反省をする」という、自分のダメだったところを探すという、あまり心が躍らない作業です。

 そうなると、なんとなく「家計簿を付けなきゃ」や「家計簿を付けたらお金が貯まるのでは?」という気持ちだけで、付け続けることには限界があります。そこで、次回お伝えする「家計簿を付けなくてもできる、楽しいお金の使い方」の前に挑戦していただきたいのが、「1カ月だけ家計簿」です。

1カ月だけ家計簿のススメ

 家計の現状を知るためには、家計簿は有効とお伝えしましたが、1年間付けるとなると、おっくうになる人もいるでしょう。でも、1カ月だけでいいとなれば、「今月だけ」なら頑張れる人も多いはず。それでも、難しければ「1週間だけ」でもかまいません。

 「節約しなきゃ!」なんて気負う必要もありませんから、普段通りにお金を使って、1カ月だけ記録を付けてみてください。それが、楽しくお金が使える家計につながるのです。

書くのはムリ……な人はこれにトライ!

 1カ月だけのために、家計簿を買ったり、ノートを買ったり、ましてや、手書きで付けるなんてムリ……という人は、今の時代に合ったツールを使いましょう。それが、家計簿アプリです。

「家計簿はアプリでつけてます」という人、増えています (C)PIXTA

 無料でもさまざまな家計簿アプリがありますが、実際に家計簿アプリを使っている人から、よく名前が挙がるのが次のアプリです。

マネーフォワード

 「面倒なことは嫌! 何もしたくない!」という方に向いています。何もしたくないといっても、最初に、銀行や証券会社、クレジットカードに携帯電話会社に電子マネーなど、自分の身の回りに関するおカネの情報を登録する必要がありますが、それさえ終われば、あとはログインするだけで、家計簿が自動でできます。

 クレジットカードが何枚あっても、銀行口座がいくつ分かれていても、それらをすべて合わせた資産残高や家計簿を自動で作ってくれるから、放置しておきたい人にとって、優れモノです。

Zaim

 「コツコツ入力するのが好き!」という、家計簿を付けることに前向きな方に向いています。支出を自分で入力するほか、レシートを撮影すると、自動で家計簿を作ってくれる点がシンプルながら、人気です。入力することがキホンなので、アプリで家計の状況を確認して、お金を意識することを習慣化したり、楽しみながら作成したりしたい人には最適です。

 有料会員になると、自治体の給付金情報なども受け取れますが、無料プランでも十分に役立ちます。

 私は、時間と労力をかけたくないのでマネーフォワードを使っていますが、今は、たくさんのアプリがあります。無料アプリであれば、お試し気分で使うことができるから、自分の性格や好みに合ったアプリを探してみてください。グラフ作成機能や項目自動振り分け機能、レシート撮影機能などは、多くのアプリに付いています。

 完璧な家計簿、高機能の家計簿アプリを探し出す必要はありませんから、「楽しい」「かわいい」と、前向きになれるアプリで挑戦してみてくださいね。

 大事なことは、まずやってみること。1カ月家計簿を付けてみて、収支の現状をしっかりとつかんでくださいね。次回は、1カ月を付けた家計簿を活用した、楽しくお金を使う方法についてお伝えします。

文/前野彩 写真/PIXTA

Profile
前野彩(まえの・あや)
Cras代表取締役。FPオフィス will代表。大阪在住のファイナンシャルプランナー。中学・高校の保健室の先生から、結婚、退職、住宅購入、加入保険会社の破たんを経て転身。働く女性や子育て世帯が、お金の安心と可能性を実感できる「知れば得トク、知らなきゃソンするお金の知恵」を伝える。講演やテレビでも活躍。新著に『本気で家計を変えたいあなたへ〈第2版〉 書き込む“お金のワークブック”』(日本経済新聞出版社)。

Provider

日経ウーマンオンライン

2018/05/07掲載記事を転載
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