確実に貯まりお金を使う罪悪感も減る コツは逆算式

確実に貯まりお金を使う罪悪感も減る コツは逆算式

2018/01/29

貯蓄っていくらしたらいいの? が分かるようになる逆算

 「あ~あ、〇〇を買ったら、せっかく貯めたお金が減っちゃった」など、お金を使った後に罪悪感や後悔をしていませんか? 自分で稼いだお金を使ってほしいものを買うことは、誰にも迷惑をかけていないし、日本の経済にも貢献している良いことのはず。買い物の行動を後悔ではなく、楽しいものにするために必要なことは、「目標に合わせてお金を貯める」ことなのです。

まずは、貯蓄の目的を明確にする

 前回の記事でお伝えしたとおり、お金を楽しく使うために、「いつ」「何に」「いくら」を明確にします。その中には、「バーゲンでまとめ買いする」というような毎年のイベントもあれば、「来年の夏には予算10万円でベトナム旅行に行きたい」や「3年以内の結婚のためにお金を貯めておきたい」など、数年先のイベントもあるでしょう。

 具体的な目標が決まったら、そのための貯蓄額を逆算するのです。


逆算して毎月の貯金宣言をする

 例えば、「3年後のヨーロッパ旅行を、予算50万円で計画する」としましょう。

 その際のポイントは、「逆算」です。考え方は簡単です。予算を年数で割り、さらに12カ月で割るだけ。

 先ほどの「3年後に50万円」必要なら、「50万円÷3年÷12カ月」と計算をします。つまり、1カ月当たり1万3888円を3年間積み立てたら、3年後には確実に50万円貯まっている、大きな出費にも安心して使うことができるのです。

ボーナスも組み合わせた貯金宣言

 毎月積み立てができればシンプルですが、家計によっては、毎月1万3888円を積み立てるのが難しいこともあるもしれません。そんなとき、ボーナスがある人は、ボーナスを組み合わせた貯蓄を考えてみましょう。

 自動積み立てができる商品は、毎月積み立てが基本になっています。そのため、自動積み立てを使って貯めるのなら、「毎月いくらなら無理なく積み立てできるのか」ということを考えます。

 例えば、「毎月5000円なら無理なく貯められる」という場合は、「毎月の積立金額×年数×月数」で計算します。

 先ほどの3年後に50万円が目標なら、「5000円×3年×12カ月」で貯めます。すると、3年後には18万円貯まりますが、目標の50万円には足りません。その足りない金額をボーナスで貯めるのです。

 ボーナスで貯める金額は、「目標額-毎月積み立ての総額」で計算できますから、「50万円-18万円」となり、32万円です。この32万円をボーナスで貯めます。

 ボーナスは、年2回の会社が多いでしょうから、「32万円÷3年÷2回」で計算するとボーナス1回あたり、5万3333円を貯めると目標達成です。

(1円単位で積み立てるのは金融機関の積立ルールで難しいところもありますから、実際には、5万3000円、あるいは、5万4000円など1000円単位の積み立て計画を練りましょう。)

 つまり、毎月5000円、ボーナスでは約5万4000円を3年間積み立てたら、50万円を確実に貯めることができるのです。

 一度に50万円を準備するとなると大変ですし、その状態で旅行に行くと「あ~あ、旅行に行ったらお金が無くなっちゃった。節約しなきゃ」と、落胆や後悔にもつながりかねません。毎月5000円、そしてボーナスを組み合わせてこれだけまとまった金額を貯められるこの方法なら、身近に感じませんか?


貯蓄を組み合わせる貯金宣言

 ここまで、毎月だけの積み立てと、ボーナスからも積み立てる方法の2種類をお伝えしましたが、もう一つ方法があります。それが、今ある貯蓄を活用する方法です。

 金額が大きい場合や、既にある程度の貯蓄がある場合は、今手元にある貯蓄も使って目標額を貯めます。

 例えば、7年後に150万円が必要な場合、手元のお金から80万円を出すことができるとしましょう。すると、不足額は150万円̠-80万円=70万円です。この70万円を毎月やボーナスからも積み立てる方法で準備するのです。毎月から積み立てるのなら、「70万円÷7年÷12カ月=8333円」ですから、毎月約8000円を積み立てればよいのです。

 一気にお金を貯めようと思うと大変ですし、漠然とお金を貯めているだけでは、使った後に「減っちゃった」という喪失感が残ります。せっかく働いて得たお金だからこそ、気持ちよくお金を使うためには、逆算が必要なのですよ。

 前回の記事「『将来の自分にかけたいお金』が分かる年表のつくり方」でお伝えした「いつ」「何に」「いくら」というライフイベントが明確になれば、後は、割り算一つで、貯蓄額が明確になります。

 目標が決まったら、「毎月積み立て」「毎月+ボーナス積み立て」、そして、「今ある貯蓄+積み立て」で、逆算の貯蓄額を実践してみてくださいね。そうすると「あ~あ、○○を買ったから、せっかく貯めたお金が減っちゃった」ではなく「やった~! 目標額が貯まったから買える~!」と幸せなお金の使い方ができるようになりますよ。

文/前野彩 写真/PIXTA

Profile
前野彩(まえの・あや)
Cras代表取締役。FPオフィス will代表。大阪在住のファイナンシャルプランナー。中学・高校の保健室の先生から、結婚、退職、住宅購入、加入保険会社の破たんを経て転身。働く女性や子育て世帯が、お金の安心と可能性を実感できる「知れば得トク、知らなきゃソンするお金の知恵」を伝える。講演やテレビでも活躍。新著に『本気で家計を変えたいあなたへ〈第2版〉 書き込む“お金のワークブック”』(日本経済新聞出版社)。

Provider

日経ウーマンオンライン

2018/01/29掲載記事を転載
確実に貯まりお金を使う罪悪感も減る コツは逆算式