時間の余裕がつくれる手帳 誰でもできるポイント4つ

時間の余裕がつくれる手帳 誰でもできるポイント4つ

2017/11/10

伊庭流・手帳メソッドで残業せずに成果を上げる

 「手帳を活用しよう!」と決意しても、気付けば挫折……心当たりはありませんか。そんなあなたのために、特集「仕事の悩みが解決する手帳術」がスタートしました。第二回の今回は、手帳を使って日々の時間の余裕を増やすためのポイントを、「会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン」の著者・伊庭正康さんに伺いました。

特集「仕事の悩みが解決する手帳術」目次
(1)仕事を速くするには「紙の手帳」が絶対よい 理由は?
(2)時間の余裕がつくれる手帳 誰でもできるポイント4つ(この記事)
(3)手帳でなりたい自分になる 自分を高めるためのポイント3つ(11月14日公開予定)
(4)限られた時間で成果を上げる 効率重視の手帳術(11月17日公開予定)
(5)見返す度に前進できる モチベーションを高める手帳術(11月21日公開予定)
(6)銀座ロフトで今、一番売れている手帳は?(11月28日公開予定)
(7)銀座東急ハンズで今、一番売れている手帳は?(12月順次公開予定)
 *この後も、順次公開予定。お楽しみに
手帳を使って日々の余裕を増やす

 朝から時間に追われて、気づけばもう退社時間。やむなく残業……という毎日を送っていませんか。疲れがたまると、仕事のパフォーマンスも落ちてしまいます。そんなルーティンから抜け出すための手帳メソッドをご紹介いただくのは、伊庭正康さんです。営業職だった会社員時代に全国トップの成績を何度も取っていたといいますが、残業は一切なし。そのパフォーマンスを手帳が支えていたそうです。

1.退社時間にラインを引く

 「まずは退社時間にラインを引きましょう」と伊庭さん。18時が退社時間なら、そこにラインを引き、「18時以降は絶対に仕事をしない」と決めてしまうのです。

 「これは、私が手帳術を教わった上司に、真っ先に言われたことです。『残業をする前提で仕事をしていないか?』と。確かに、そうなんです。時間があると思うと、どうしても気が緩んでしまうもの。使える時間が限られてしまえば、必然的に『本当にやらなければいけないこと』を考えるようになります」

 伊庭さんも最初は全く仕事が終わらなくて焦ったそうですが、タスクに優先順位をつけたり、仕事の進め方を見直したりして、同じ仕事量でも少しずつ時間短縮をすることができるように。これまで通りでは仕事が残ってしまうのではじめは抵抗があるかもしれませんが、「何からやらなければいけないか」「もっと効率の良い方法はないか」と、常に考え続けることが結果的に自分のためになるのかもしれません。ただ、どうしても終わらない日もあると思うのですが……?

 「私も最初はそうでした。そういう日は、残業するのではなく、翌朝少し早く来て仕事をするようにしましょう。人間は、疲れがたまってくる夜より、リフレッシュした朝のほうが集中できるものです。朝に仕事をしたほうが、かかる時間も少なくて済みますよ」

 慣れないうちは、習い事や飲み会など、退社後に予定を入れてしまうのがおすすめとのこと。無理やりにでも退社時間を守ることで、それが習慣になっていくんですね。

2.タスクリストは作らない

 研修に講演会に書籍の打ち合わせにと、毎日多忙な伊庭さん。1日のタスクリストはさぞ多いのだろうと思いきや、タスクリストは使っていないそう。やるべきことはどのように管理しているのでしょうか?

 「タスクはすべて手帳に書き込んでいます。タスクリストを作るのは、よっぽど忙しいときだけですね」

 伊庭さんの手帳に書き込まれているのはアポイントばかりではありませんでした。「企画書作成」「メール返信」など、日々のタスクも時間を決めて書き込んであります。タスクをスケジュールの一部として盛り込んでいるので、タスクリストは必要ないのですね。

 「ええ、この日にアポイントがあるから、前日のこの時間で準備を……と、見渡しながら予定を立てられるので便利です。それに、タスクにかける時間って、気を抜くとどんどん伸びてしまいませんか? あらかじめ予定として立てておくことで、怠けることも防げると思いますよ。タスク管理は時間管理でもありますから」

 「企画書作成は1時間」と決めたものの、実際は2時間かかってしまったなど、想定と作業時間がズレることも最初はあったそうです。ただ、日々繰り返すうちに、徐々に差異がなくなってきたとのこと。最初からうまくいくと思わず、長い目で取り組むことがポイントのようです。

3.最短距離で予定を立てる

 会社員時代は1日に6件ものアポイントを入れていたという伊庭さん。入社した頃は2~3件だったといいますが、「最短距離」を意識することで、行動量を倍近くにも増やすことができたそうです。この行動量の変化も、手帳が支えていました。

「1日が24時間なのは皆同じです。同じ時間内に高い成果を出すために、効率には徹底的にこだわっていました。営業職でいえば、近い場所でのアポイントを同じ日にまとめたり、挨拶の訪問と契約締結の訪問を一度で行ったり……」

 そこで活用するのが手帳です。アポイントの欄には場所や案件の内容を書き込んでおき、スケジュールを決めるときにすぐ調整できるようにしていたそうです。

4.忘れるためにメモを活用

 バーチカルタイプの伊庭さんの手帳は、時間軸以外の部分にもいろいろ書き込みがあります。スケジュール以外にはどんなことを書かれているのでしょうか?

「チームの予定や、取引先の動向をメモしておくことがありますね。これは皆さんにもおすすめです。上司に承認をもらわなくてはいけないのに、ちょうど出張に出てしまった……となると困ってしまいますよね。それを防ぐために、自分の仕事と関連しそうな人たちの予定を書き込んでおくと便利です」

 また、メモページにもあれこれ書き込まれています。ページをめくりながら、「これ、何のことだったかな……」とつぶやく伊庭さん。

「電車の中など、ちょっとしたときに浮かんだアイデアをメモしているんです。自分で振り返っても『こんなことあったかな?』と思うこともありますよ。そのくらい、人間ってすぐに忘れてしまうものなんです。ですから何でもとにかくメモしておくことにしています。忘れた頃に何かのヒントになることもあって、面白いですよ」

 今回は、毎日に余裕を持たせるためのポイントを4つ伺いました。1日30分余裕ができるだけでも、それが1週間、1カ月と積み重なっていけば、ずいぶん大きな時間になりますね。まずは何か一つ、試してみませんか? 次回は、手帳を使って自分のやりたいことをかなえるための方法を伺います。

<手帳で時間をつくり出す4つのポイント>
・退社時間にラインを引く
・タスクをスケジュールに組み込む
・予定は詳細まで書いておく
・ささいなこともメモに残す

聞き手・文/薮内久美子 写真/編集部

<この人に聞きました>
伊庭 正康(いば・まさやす)
らしさラボ 代表取締役
リクルートグループにて、4万件を超える営業活動を行う。多忙な毎日を手帳によるスケジューリングで支え、残業をしないスタイルで年間の全国トップ表彰を4度、累計40回以上の表彰を受けるなど高い成果を残す。2011年に独立した後は、セールスコンサルタントとして営業研修等を手がけている。研修・講演・コーチングは年間200回以上。主な著作に「会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン」「神速仕事術40」がある。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/11/10掲載記事を転載
時間の余裕がつくれる手帳 誰でもできるポイント4つ