仕事を速くするには「紙の手帳」が絶対よい 理由は?

仕事を速くするには「紙の手帳」が絶対よい 理由は?

2017/11/07

手帳の仕組みさえ整えば、時間が生まれ、仕事が速くなる

 「手帳を活用しよう!」と決意しても、気付けば挫折……心当たりはありませんか。そんなあなたのために、特集「仕事の悩みが解決する手帳術」がスタートします。第一回の今回は、そもそもスケジューリングをする意味について、「会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン」の著者・伊庭正康さんに伺いました。スケジューリングのプロである伊庭さんが使っているのは、バーチカルタイプの紙の手帳。それを選ぶのは、一体なぜなのでしょうか。

特集「仕事の悩みが解決する手帳術」目次
(1)仕事を速くするには「紙の手帳」が絶対よい 理由は?(この記事)
(2)手帳で毎日の余裕を増やす 時間をつくり出すポイント4つ(11月10日公開予定)
(3)手帳でなりたい自分になる 自分を高めるためのポイント3つ(11月14日公開予定)
(4)限られた時間で成果を上げる 効率重視の手帳術(11月17日公開予定)
(5)見返す度に前進できる モチベーションを高める手帳術(11月21日公開予定)
(6)銀座ロフトで今、一番売れている手帳は?(11月28日公開予定)
(7)銀座東急ハンズで今、一番売れている手帳は?(12月順次公開予定)
 *この後も、順次公開予定。お楽しみに
成果を上げるために、手帳の仕組みを見直そう

 来年の手帳と一緒に、さまざまな手帳術も紹介される時期になりました。テクニックをあれこれ取り入れて、「今年こそは手帳を使いこなす!」と使い始めたものの、「また3日坊主だった……」と肩を落とすなんてこと、一度は経験があるのではないでしょうか。

 でも、大丈夫。手帳を使いこなせないのはあなたのせいではありません。大切なのは、手帳の「仕組みづくり」。最初に仕組みさえ整えてしまえば、自然と毎日の中で活用できるようになるはずです。

手帳のおかげで、残業が減って成果が出た

 今回お話を伺うのは、「会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン」の著者であり、手帳のおかげで忙しい毎日でもアクティブに過ごすことができるという伊庭正康さん。びっしり書き込まれた手帳を見る限りでは信じられませんが、伊庭さんも社会人になりたての頃は手帳が使いこなせず、残業ばかりだったそうです。

 「ばたばたしていると、上司に『手帳を見せてみろ』と声を掛けられました。本気で頑張るのなら手帳の使い方を教えてやる、と言われたので、とにかく言う通りに手帳を使っていると、まずは残業がなくなりました。そして、会社にいる時間は減ったのに、これまで以上の成果が出てくるようになったんです」

スケジューリングの目的とは?

 具体的な仕組みづくりについて知る前に、ちょっと立ち止まってみてください。そもそもどうしてスケジューリングをしているのか、考えたことがありますか? もしかするとそれが、手帳をばりばり活用するヒントになるかもしれません。

スケジュールを行う二つの目的

 伊庭さんの考えるスケジューリングの目的は、二つあるそうです。「一つ目は短期的な視点のもので、『毎日の余裕を増やす』こと。二つ目は長期的な視点のもので、『自分のやりたいことをかなえる』ことです」

 手帳に予定を書き込むのが習慣になっていましたが、「なんとなく」で手帳を使っているだけでは、満足のいく使い方ができないのも当たり前ですよね。

 「そもそも、『予定は入ってくるもの』と思っていませんか? 実は『予定はつくるもの』なんですよ」と伊庭さん。

スケジュールは「握った者勝ち!」

 上司から急な仕事を依頼されるという状況を考えてみてください、と伊庭さん。忙しいときに限って、「今週中にどうにか頼む」と声を掛けられること、覚えがありますよね。言われるがままに引き受けてしまえば「予定が入ってくる」シチュエーションですが、対応の仕方によっては、「予定をつくる」こともできるのだといいます。

 「例えば、『ぜひやりたいです。ただ、今週は別の案件で忙しいもので、来週のこの日ではいかがでしょうか』と交渉してみることはできませんか。先手を打ってキャパシティーがいっぱいだということを伝え、可能な納期をはっきりと伝えれば、上司の判断材料になるので親切です。そして何よりのポイントは、仕事に前向きな姿勢を見せること。結果としてその仕事が受けられなかったとしても、決してやる気がないというふうには見られないでしょう。スケジュールは『握った者勝ち』です!」

 確かに、言われるがままの納期で引き受けてしまうから、残業をすることになってしまうんですよね。伊庭さんは無理のないように納期をコントロールして、さらにこの納期を前倒して仕上げることで、「仕事が早い!」と言われていたのだそうです。

今、紙の手帳を使うメリットは?

 スケジュール管理はデジタルで、という方も増えていますが、伊庭さんは紙の手帳のメリットをこんなふうに話してくださいました。「一つ目は、スケジュールが見渡せること。『この日が忙しくなりそうだ』などと一目で分かれば、調整も簡単です。二つ目は、さっと書き込めること。アイデアを思いついたときや、お客様の何気ないつぶやきも、すぐにメモすることができます。落書きのようなものを気軽に残しておけるのも紙ならではのよさですね」

 伊庭さんが以前勤めていた会社では、全社で共有するウェブ上のスケジュール表があったそうですが、二度手間にならないよう、必要最低限のことのみ入力していたそうです。「外出など、他の人に知っておいてほしいところのみ書いておけば、細かい内容までは不要だと思います」

見渡せるバーチカルタイプがおすすめ

1週間を見渡せる、バーチカルタイプがおすすめ

 伊庭さんおすすめの手帳は、1週間を見渡すことのできるバーチカルタイプだといいます。「スケジュールは箇条書きにするのではなく、時間に合わせて書くことが重要です。マンスリーに予定を書き込んでいるとあっという間に1日がいっぱいになってしまいますが、時間ごとに書いていくと、余裕が見えてきます。ですから、営業職など1日に2~3件予定が入るならバーチカル。デスクワークでさほど予定が入らないなら、マンスリータイプでもいいかもしれませんね」

 今回は、伊庭さんにスケジューリングの心構えを伺ってきました。次回はいよいよ具体的な手帳メソッドを教わります。

聞き手・文/藪内 久美子 写真/編集部、PIXTA

<この人に聞きました>
伊庭 正康(いば・まさやす)
株式会社らしさラボ 代表取締役
リクルートグループにて、4万件を超える営業活動を行う。多忙な毎日を手帳によるスケジューリングで支え、残業をしないスタイルで年間の全国トップ表彰を4度、累計40回以上の表彰を受けるなど高い成果を残す。2011年に独立した後は、セールスコンサルタントとして営業研修等を手掛けている。研修・講演・コーチングは年間200回以上。主な著作に「会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン」「神速仕事術40」がある。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/11/07掲載記事を転載
仕事を速くするには「紙の手帳」が絶対よい 理由は?