パソコン作業は40分で休む 仕事がはかどる時間割

パソコン作業は40分で休む 仕事がはかどる時間割

2017/10/31

60分をどう使う? ムダなし、ムラなし 成果アップの時間術

 オフィスワーカーにとって、今やパソコンは必須アイテム。使わずにこなせる業務など、ほとんどないと言えるでしょう。そんな現状の中、「使い過ぎは体調不良を引き起こす可能性もあるので、きちんとルールを設けるべき」と、すずまり姉さんは提言しています。果たして、そのルールとは?

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。
忙しい→画面の見過ぎ→眼精疲労ではかどらない。ああ、悪循環…。

 気温が徐々に下がり、秋深まる今日このごろ。相も変わらず忙しそうなやる子は、必死の形相を浮かべつつ業務をこなしています。

やる子 「ああ、もう、いくらやっても終わらないっ! 最近、何でこんなに忙しいの……」

 嘆きながらパソコン画面を凝視していると、突然、目の奥に痛みが走ります。

やる子 「うおぉ、目が、目が~っ……」

 思わぬアクシデントに、デスクに突っ伏すやる子。と、そこへ、カツカツカツ! というヒールの音と共に、すずまり姉さんがやって来ました。

すずまり姉さん 「ハ~イ、やる子、お久しブリーフ」

やる子 「なっ! すずまり姉さん、人が苦しんでいるときに、何を言うんですか……」

すずまり姉さん 「ようやく出張から戻ってきたから、挨拶しただけなのに……。はい、これ、お土産よ」

やる子 「わぁ、ありがとうございます!」

すずまり姉さん 「ご機嫌直るの、早いわね……。それはそうと、あ~た、目が真っ赤よ。どうしたの?」

やる子 「朝からパソコンと格闘していたら、目が痛くなっちゃって。飛び出るかと思いましたよ!」

すずまり姉さん 「ちょっとそれ、いただけないわね……。いい? パソコン作業は40分で考えなされ。分かりやすく単位で言うと、1パソコン=40分ね」

やる子 「いや、むしろ分かりにくいです……。とりあえず、どういうことなんでしょう?」


1時間のうち、パソコン作業は40分! 残りは休憩&準備に充てる

 長時間、パソコンに向かって作業をしていると、体に不調をきたすことがあります。代表的な病気が「VDT症候群」。VDTとはVisual Display Terminal の略で、パソコンやテレビなどのディスプレーを使った長時間の作業により、目の疲れや乾き、肩凝りといった症状を引き起こすものです。体面だけでなく、時にはイライラや不安感など、メンタル面に影響を及ぼすことも。

頑張り過ぎて生産性が落ちるのは本末転倒

 私も以前、根を詰めて原稿を書き進めていたところ、突然、目の痛みを感じたことがあります。この痛みは15日間も続いたので、生産性がガクンと落ちることに……。頑張り過ぎが裏目に出た結果ですね。

 このとき、医師に言われたのが「パソコン操作は40分まで」というお言葉。そこで思い切ってパソコンから離れたところ、不思議なくらい痛みが消えたのでした。

パソコン操作40分を軸にタイムマネジメント

 この経験をきっかけに始めたのが、1時間単位のタイムマネジメント。内訳は、パソコン操作40分、休憩10分、準備10分です。40分作業したら10分の休憩を入れてリフレッシュ。遠くを見たり、ストレッチをしたり、お茶を飲んだりしています。サボっているように見られる心配があるなら、席を立ってトイレへ行くのもいいでしょう。

 そして休憩後の10分は、準備に充てます。最初の5分は書類を片付け、必要なものを取り出す準備タイム。残りの5分は作戦タイムとして、次の40分の段取りを確認します。

時間を区切ることで、メリハリがついて集中力アップ

 このサイクルで得た最大のメリットは、メリハリがつけられるようになったこと。40分で成果を出そうとするので集中力が高まり、ムラなく継続して成果を上げられる習慣が付きました。


タイムマネジメントは難しい? 答えは「ノー!」です

 今回の「パソコン操作は40分」のように、時間を管理するのがタイムマネジメントです。時折、「タイムマネジメントを行うには、特別な知識や勉強が必要なのでは?」と質問されることがありますが、決して難しいものではありません。要は、時間をムダにしないための作戦を自分で立てればよいのです。

制限時間を決め、タイマーで管理するだけ

 タイムマネジメントを初めて実践する際、あると便利なのがタイマー。キッチン用やスマートフォンの機能などで構わないので、まずは制限時間を決め、このタイマーに残り時間をカウントダウンさせます。

 例えば、6通のメールを書くのに30分の制限時間を設けた場合。1通につきかけられる時間は5分ですが、途中でチラッとタイマーを見ると、残り時間を意識しながら集中して取り組めます。1通5分ともなれば、文字数はおのずと減るもの。お手紙のようにダラダラ書くことがなくなる上に、結論を先に持ってきたり、箇条書きを使ったりといった習慣も身に付くことでしょう。


時間対効果の高い仕事をするなら、タイムマネジメントは必須

 以前もお話ししたように、仕事を進める際は時間対効果を意識することも大切。同じ内容を伝えるメールを作る際も、5分かけるか15分かけるかでは、どちらがお得かは一目瞭然ですよね。

 タイムマネジメントを行えば、時間に対する感覚が磨かれて、より効率よく業務をこなすことができるもの。まずは試しに、タイマーで残り時間を計ることから始めてみませんか?

タイムマネジメントを行うポイント


◆頑張り過ぎて効率を落とすのはNG
◆パソコン操作は40分を一つの目安に
◆タイマーがあればタイムマネジメントは簡単!
◆時間対効果を考えて業務をこなすべし

やる子 「なるほど! だからすずまり姉さんのデスクには、タイマーがあるんですね。いつも気になってたけど、カップラーメン用か何かかと……」

すずまり姉さん 「心外ね。やる子と一緒にしないでちょ~だい。まあ、慣れてきたら、パソコンに表示されている時計を使ってもOKよん」

やる子 「目の痛みも、原因が分かってちょっと安心しました。何でしたっけ、英語3文字の……DVD症候群、じゃなくて……」

すずまり姉さん 「それを言うなら、V・D・Tよ。『ヴィジュアル系・大好き・たまらんち』とでも覚えておけばい~んじゃない?」

やる子 「い、いや、もっとちゃんとした覚え方しますから(編集部注:正しくはVDT(Visual Display Terminal)症候群です)。てか、すずまり姉さんは若大将が好きだったんじゃないんですか?」

すずまり姉さん 「細かいことは気にするでない。それより、一休みしてこのミルクコーシーでも飲みなはれ」

やる子 「コーシー……って。おかげさまで、それ聞いて目が覚めましたし。とりあえず、いただきます」

 すずまり姉さんの親父ギャグに、今日もツッコミを入れてしまうやる子。もはや、お約束とも言える二人のやり取りは、今後も続いていくのでしょうか? その答えを探しつつ、次回も乞うご期待!

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/10/31掲載記事を転載
パソコン作業は40分で休む 仕事がはかどる時間割