社員ができる仕事改善「やめる→減らす→変える」方法

社員ができる仕事改善「やめる→減らす→変える」方法

2017/10/10

仕事のやり方は変えたい 何から始めていいか分からない人へ

 仕事のムダをなくしたい! そう思いながらも、「何をどうすればいいのか分からない……」なんて人も少なくないはず。でも、すずまり姉さんによると、改善手段を見いだすためのシンプルかつ簡単な方法があるそうです。果たして、どのようにすればよいのでしょうか?

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。
ダラダラ会議で時間がムダに……。どう改善すればいい?

 やる子は今日も、朝から会議。新プロジェクトの進行に伴い、どんどん忙しくなっているようで、グッタリとした表情でデスクへと戻ってきます。

やる子 「あのプロジェクトの会議、毎回、長すぎ……。議事録作りはなくなったけど、相変わらず時間が取られちゃうよ……」

 いつものように、ブツブツと独り言をもらすやる子。そんな彼女を、すずまり姉さんが見逃すはずはありません。カツカツカツ! というヒールの音とともに、やる子のデスクへ向かいます。

すずまり姉さん 「やる子、お疲れ。相変わらず独り言が多いわね。まるでブツブツ星人だわ」

やる子 「あ、すずまり姉さん、お疲れさまです。てか、ブツブツ星って、どこにあるんですか? いっそのこと、その星へ行ってしまいたい……」

すずまり姉さん 「あら、かなりのお疲れっぷりだわね。そこまでダメージ受けるほど会議が長いんなら、改善案を出してみたら?」

やる子 「改善案……。何だか難しそうですね」

すずまり姉さん 「何言ってんの。今まで教えてきたことを思い返してみなはれ。たいていのことは『やめる → 減らす → 変える』で改善できたでしょうに」

やる子 「ん? 『やめる → 減らす → 変える』? どういうことでしたっけ……」

すずまり姉さん 「もっと応用することを考えなさいな。仕方ない、具体的なやり方を説明しましょうか。さ、メモの準備はよろしくて?」

「今日も相変わらず長いわ~この会議」 (C) PIXTA


業務改善の3原則! 「やめる → 減らす → 変える」

 企業へ研修に行って業務上の問題点を尋ねた際、最もよく挙がるのが「会議が長い」で、次に多いのは「メールに時間がかかる」です。極論を言うと、やめることが改善方法なのですが、会議もメールもすべてやめるわけにはいきませんよね。

やめられないことは減らす。それも難しいなら変えるべし

 そこで実践したいのが、「やめる → 減らす → 変える」の順に考えること。この考え方を、私は「業務改善の3原則」と呼んでいます。今までお話ししてきた、ミスやムダをなくす方法のベースとなるものともいえるでしょう。

 具体的に言うと、例えば定例会議。日程だけが決まっていて、メンバーが集まってから議題を考えるような会議なら、やめてしまっても問題ありません。もし、やめるのが難しいなら、次に「減らす」ことを考えます。回数や所要時間の他、人数を減らすのもよいでしょう。参加する必要がない人もいますし、人数が少ないほうが話もまとまりやすいですから。

 その上で、3つ目のステップとなる「変える」ことを考えます。例えば、今までは結論が出るまで延々と会議をしていたなら、これからは次回までの宿題にしてみたり。また、タイムスケジュールを作り、それに沿って進める、あるいは一人当たりの持ち時間を決めるなど、やり方を変えることが時短につながります。

業務改善のステップはこの3つ!

メールに関わる時間も、グンと短縮可能です!

 メールをする時間の短縮に「業務改善の三原則」を当てはめるなら、ムダなメールを送ることや社内メールの挨拶文をやめるのはいかがでしょうか。そして減らすのは、字数や添付ファイルの数、社内メールの敬語など。やり方を変えるなら、以前ご紹介した「T/O(タイトルオンリー)」を活用する方法もあります。

■タイトルオンリーのメールの作り方は → (「ミスなくメール作成が速くなる簡単ワザ 簡潔の極意」

ダラダラ会議をやめるなら…メールの時間を短縮するなら…1 やめる・ムダな会議をやめる
・定例会議をやめる1 やめる・ムダなメールを送らない
・社内メールの挨拶文をなくす2 減らす・回数を減らす
・所要時間を減らす
・参加者を減らす
・資料を減らす
・議題を減らす2 減らす・1通書く時間を減らす
・字数や添付ファイルを減らす
・なんでもCCメールを減らす3 変える・宿題を出して考えを用意してもらう
・タイムスケジュールを決める
・司会を変える
・立って行う3 変える・社内メールに敬語を使い過ぎない
・社内メールの宛名を「○○さん」にする
・文章を箇条書きに変える
・タイトルオンリーに変える
時短を目指すからといって、何でもやめればいいワケではない

 業務改善を考えるとき、気を付けたいのは何でも簡略化しようと考えないこと。例えば、社訓や社是など、その企業の根幹ともいえるものをなくすのはいかがなものでしょうか。また、社外メールなのに「お世話になっております」の一言を省略したら、余程気心の知れた相手でもない限り、驚かれてしまいますよね。

 取引先やお客様、上司、同僚など、仕事には誰かしら相手がいるものなので、独りよがりにならないことが大切。「一人働き方改革」は敬遠されるケースもあるので、それを忘れないようにしてください。

業務改善のポイント


◆「やめる → 減らす → 変える」は業務改善の3原則
◆ダラダラ会議は回数や中身を見直して改善
◆メール時間は、書き方や共通認識を見直して改善
◆改善を考える、独りよがりは厳禁!

やる子 「おお、素晴らしい! 今朝なんて、まさにグダグダの定例会議でしたもん。営業部長も、メンバーが集まってから『何する?』とか言ってたし、ムダに長い功績話を語っていたし……」

すずまり姉さん 「あ~た、ホントに営業部長と相性悪いのね。まあ、誰だってそんな会議はイヤだけど」

やる子 「よし、次から私が司会させてもらうように、直談判してみますよ! 持ち時間もきっちりタイマーで計ったりして」

すずまり姉さん 「あら、やる子。この間より頼もしいこと言うようになったわね。ヒデキ感激!」

やる子 「……あ、そのセリフ、某カレーのCMでしたっけ?」

すずまり姉さん 「その通り! そうそう、あのヒデキ(アラサーのための補足:西城秀樹さん)が還暦を迎えたとき、パーティーで『ヒデキ、カンレキィ~!』って書いた某カレーを配ったそうよ。私も欲しかった……」

やる子 「そんな豆知識、必要ないですから」

 冷ややかなやる子の言葉に耳も貸さず、「今日の夕食はカレーに決まりね」と楽しげに去っていくすずまり姉さん。それを聞いて一人、「私もカレーにしよっかな……」とブツブツ星人に戻るやる子でした。さて、次回のすずまりメソッドは? 来週も、乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/10/10掲載記事を転載
社員ができる仕事改善「やめる→減らす→変える」方法