終わらないメールラリー 賢くスッパリ切り上げる方法

終わらないメールラリー 賢くスッパリ切り上げる方法

2017/09/05

ムダに長い、お礼にお礼 丁寧にすべきポイントを間違えている

 送信したメールに対するお礼メールが届き、「こちらこそ」と再び送信……。人によっては、そんなやり取りをしつこく感じることもあるようです。何より、時間のムダ遣い。スッパリ切り上げるにはどうするべきか、すずまり姉さんに聞いてみました。

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。
メールのエンドレスなやり取り、私で終わらせていいもの?

 慌ただしかった8月を乗り越え、余裕を見せる月初めのやる子。今日も元気に、着々と仕事をこなしています。

やる子 「ワタシ、ようやく、仕事のペースがつかめたみたい。こりゃ、すずまり姉さんレベルに届くのも、時間の問題かもね」

 取引先への返信メールを書き終え、浮かれた様子で独り言をつぶやいています。そこへ再び、メールが到着。

やる子 「わ、お礼メールがもう届いた! さすがウーマン社の河合さん、返信が早いなあ。私もお礼を送らなきゃ」

 そう言ってメールを返そうとした瞬間、カツカツカツ! と、すずまり姉さんのヒールの音が鳴り響きます。

すずまり姉さん 「お疲れさま、やる子、おげんこ?」

やる子 「おげんこ……? あ、はい、元気です。すずまり姉さん、どうかしましたか?」

すずまり姉さん 「今、河合さんのお礼メールに、またお礼で返そうとしてたっしょ。いつまでメールラリーを続けるつもり?」

やる子 「うっ、さすが姉さん、何でもお見通しですね。私から終わらせるのは、なんとなく悪い気がして」

すずまり姉さん 「いやいや、全然悪くないから。むしろ、何度も送るほうが迷惑になることもあるのよ。あと、妙に文章が長いのもNGだから。お分かり?」

やる子 「お分からないです……。丁寧に返す分にはいいかと思ったんですが」

すずまり姉さん 「丁寧にするところを間違っているのよ、あ~たは。仕方ない。メールのやり取りはどうするべきか、今から説明するわね」

やる子 「はい! お願いします、すずまり姉さん」

お礼にお礼を返して、そのお礼にメール…いつまで続くんだろう (C) PIXTA


ムダに長い、内容がない…。相手をうんざりさせる返信とは?

 丁寧さを心掛けるあまり、メールがどんどん長くなったり、返信メールに再び返信したり……。こうした傾向は比較的、女性に多いように感じます。でも、本人は丁寧なつもりでも、相手はしつこく感じたり、うんざりしたりする可能性があるので注意したいですね。

丁寧過ぎても、ぶっきらぼうでもダメ

 少し前だと、丁寧に時候の言葉を入れたメールを送る人もいました。でも、通常のメールならその必要はありませんよね。かといって、あまりにぶっきらぼうな返信では、相手にいい印象を与えることはできません。

 では、冗長にならず、かつ柔らかい印象を与えるのは、どのような文面でしょうか? 当然ながら、顔文字は言語道断。まさかと思うかもしれませんが、実は少ないながらもいるんです、顔文字を入れてくる人。でも、ビジネスメールに使うなら、せめて「!」程度にとどめておきたいですね。

「ありがとうございます」はマジックワード

 相手に冷たい印象を与えず、コンパクトな返信を心掛けるなら、一言お礼を添えるのがオススメです。例えば、頂いた書類に修正を加えて返信する場合、「赤字を入れました」で終えるのではなく、「ありがとうございます! 赤字を入れました」という文面にする。これだけで、柔らかな印象になりますよ。

エンドレスなメールラリーをスパッと切り上げる方法

 続いて、メールのやり取りは、いつ切り上げるべきかを考えてみましょう。メールラリーが続くと、自分から終わらせてよいのか迷いがち。特に目上の方やお客様が相手の場合は、「返信しないと失礼にあたるのでは?」と不安になることもあります。

 でも、新しい用件もなく「こちらこそありがとうございます」「今後ともよろしくお願いします」といったメールを重ねると、面倒に思われてしまう可能性もあるのです。

基本は1往復、多くても1往復半が理想

 相手に煩わしさを感じさせないためには、やり取りをスパッと切り上げるべき。基本的には、1往復で終わらせて構いません。もし、相手が目上の人やお客様なら、「お礼」や「受領」の返信をして1往復半にすると、安心感や好印象を与えることができます。

■基本は1往復
(往) (複)自分が送る→相手からの返信が届く相手からメールが届く→自分が返信する
■目上の人やお客様とは1往復半
(往) (複) (半)自分が送る→相手からの返信が届く→一言お礼を返す(1~2行でOK)
【一言お礼の文例】
・(早々と)ご返信くださいましてありがとうございます。
・お忙しい中、お手数をおかけいたしました。
・まずは受領のお礼を申し上げます。
・確かに拝受しましたので、一言お礼を申し上げます。
メール別・返信メールに添えると効果的な一文

切り上げるときに添えるなら

 理由がないと、メールのやり取りを切り上げにくいという人は、「会議があるのでこれにて失礼いたします」といった一文を入れるのも手です。ただし、「大事な予定が控えているので」などと優先順位をつけるのはNG。相手への返信を軽んじていると取られる場合もあるので、ご注意を。

丁寧さを発揮するポイントを間違えないようにしたい (C) PIXTA

長々とした文面を避けたいときは

 また、コンパクトにまとめたメールには、「外出先からなので、簡単な内容で失礼いたします」などの一文を添えてもいいですね。急ぎの要件のとき、「とにかく早く返事をすることを優先しました」という意味で、スマホからメールを送る場合に入る「iPhoneから送信」というような署名をあえて残しておくという人もいます。送る相手と状況によって、失礼にならない方法を選びましょう。

相手を気遣って、返信不要を伝える

 このほか、相手からの頻繁な返信を避けたいなら、「返信はお気遣いなく」と入れておくのもオススメです。

スマートな返信メールのポイント


◆丁寧なつもりの長文が、面倒に思われることも
◆新たな情報のない返信メールは避ける
◆メールのやり取りは基本1往復、多くて1往復半
◆内容や状況に応じた一文を添える

やる子 「メールが届いたからって、すべて返信しなくていいんですね。確かに内容がないようなメールも結構、送っていました、ワタシ」

すずまり姉さん 「1通につき、たった数分しかかかってないけれど、ちりも積もれば山となる、だからね。それよりもやる子、『内容がないよう』だなんて! ダジャレの腕を上げたわね」

やる子 「いやいやいや、ダジャレのつもりないですから!」

すずまり姉さん 「もう少し精進すれば、私のレベルに到達できるわよ。頑張って修業しなされ」

やる子 「いや、だから、到達したいのはそっちのレベルじゃなくて仕事術のほうだから……。そもそも、ダジャレの修業って何すればいいんですか~!」

 本人が望まないにもかかわらず、ダジャレ免許皆伝に一歩近づいたやる子。仕事術ですずまり姉さんに認めてもらうには、まだまだ修業が必要なようです。それでは次回も、乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/09/05掲載記事を転載
終わらないメールラリー 賢くスッパリ切り上げる方法