メールは18時以降送らない その仕事まだまだ減らせる

メールは18時以降送らない その仕事まだまだ減らせる

2017/08/29

残業して夜中にメールを送るのは迷惑?

 取引先やお客様に丁寧な対応を心掛けているつもりが、実は時間をムダにしていただけだった……。すずまり姉さんによると、そんな残念なケースは、決して少なくないようです。では、相手に対して失礼でなく、上手に仕事を減らす方法とは? 早速、教えてもらいましょう!

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。
残業で遅くなった! そんな時間に送るメールは迷惑?

 定時をとうに過ぎ、人気もまばらな日経YARUKI社オフィス。やる子のキーボードをたたく音だけが、カタカタと鳴り響いています。

やる子 「夏休み明けだと思ってたら、もう月末だし。あのときの私、なんであんなに気が抜けていたんだろ……。あ、ウーマン社の河合さんからメールが来た! 早速、返信しなくっちゃ」

 そう言ってメールを送り終えた瞬間、デスクの電話が鳴り響きます。

やる子 「え、誰だろ、こんな時間に。……はい、日経YARUKI社です!」

すずまり姉さん 「(電話口から)もすもす」

やる子 「も、もすもす? ……あっ、もしや、すずまり姉さんですか?」

すずまり姉さん 「よく分かったわね、そう、私。それよりもあ~た、今、私をccに入れてメールを送ったでしょ」

やる子 「電話口でそんなこと言うの、姉さんくらいですから。てか、レスポンス早っ! あ、もしかして何かミスしてました……?」

すずまり姉さん 「いや、内容はいいんだけど、問題は時間。もう夜の10時回ってるのよ。せっかく、隣のデスクのシバケンさんとバブルごっこして遊んでたのに、すっかり現実に引き戻されたわ」

やる子 「え、でも、届いたメールにすぐ返しただけで、電話じゃないんだし、よくないですか? てか、バブルごっこが激しく気になるんですが……」

すずまり姉さん 「メールだって、時間は気にするべきなの。詳しく説明するけど、今からいつものバーに来られる?」

やる子 「はい、すぐ行きます! 行くから、バブルごっこの詳細も教えてくださいねっ」

「はい、送信っと。あ~今日も遅くなったなぁ」 (C) PIXTA


メールはいつでも即レス! 丁寧なように見えて実は…

 24時間、いつでも送れるメール。便利なものではありますが、受け手の都合を考えるなら、ビジネスアワー(執務時間、営業時間)に送るようにしましょう。

夜中のメールは「仕事が遅い人」の証!?

 多くの職場で早帰りが推奨されている今、深夜にメールを送るのは時代に逆行しているというもの。仕事が遅いと思われたり、ブラック企業のイメージを与えたりと、マイナス要素も多いのです。

メールソフトの配信日時指定を活用しよう

 それでもやっぱり、残業中にメールを書くこともあるでしょう。その場合に活用したいのが、メールソフトの配信日時指定。私の場合は、翌朝、相手が出勤する頃を見計らい、朝8時30分に届く設定にしています。

 この時間を選ぶ理由は、始業前で電話や会議が少なく、メール処理をする人が多いから。それよりも早い時間帯だと、スマホに転送させている人は通勤中に見ることになり、面倒に思われることもあるのでご注意を。

当日に処理すれば送り忘れもゼロに!

 「遅くなったから、明日送ろう」と思う人もいるかもしれません。でも、先送りにすると仕事が片付かないストレスが残るし、翌日の仕事を増やすことにもなります。たとえ下書き保存をしても、翌日、送信を忘れる可能性があるので、この方法で確実に処理するようにしましょう。

その訪問、本当に必要? 先方へ足を運ぶ回数を減らしてみる

 もう一つ、丁寧な対応と思いがちなのが、客先への訪問です。今までなら、呼ばれたら行くのは仕事を受ける側の常識。特に営業職の場合、足繁く通うのは当然で、デスクにいるほうがサボっているとも思われがちです。

 でも、訪問するとなれば、日時の調整や移動などに時間が取られるもの。デスクワークの時間が減るので、残業を重ねることにもなりかねません。逆に言えば、訪問回数を減らせば、格段に時短できるということ。

ムダ足にしないために、訪問前に一考を!

 もちろん、最初はご挨拶に伺い、顔を見せて人となりを知ってもらうことは大切です。お互いに安心でき、スムーズにやり取りできるようになりますから。でも、2回目以降は、いちいち足を運ぶ価値があるのかを考えてみてください。

 ここで大切なのは、訪問する前に目的や真意を確認すること。場合によっては、電話やメール、FAX、スカイプといった通信手段で済ませられるかもしれません。私自身、訪問後に「わざわざ行くまでもなかった」と後悔したことは何度かあります。もし行く必要がないと思ったら、「毎回、お時間をいただくのは申し訳ないので」と一言添えれば角も立たないでしょう。

仕事が多いのは誰のせい? (C) PIXTA


丁寧さだけにこだわらず、効率も考えて仕事をしよう

 丁寧な仕事を心掛けるのは悪いことではありませんが、それだけに固執するのは避けたいもの。今までにも、「社内メールの“お疲れさまです”はなくす」とか「PowerPointをムダに駆使しない」など、やめるべきことをいろいろとお話ししてきました。これらと同じように、遅い時間のメールや先方への不要な訪問もやめてしまってはいかがでしょうか?

 会社の体質などもあるので、急に改善するのは難しいかもしれません。でも、残業を良しとしないこのご時世、これらのやり方を一度、見直してみることも大切だと思います。

思いやりで仕事を減らす方法のポイント


◆遅い時間のメールは配信日時を指定して送る
◆いちいち客先に訪問しない
◆訪問するか否かは、目的や真意を確認して判断する
◆丁寧な対応だけにとらわれないように

やる子 「遅い時間のメールで、ブラック企業に思われることもあるんですね……。どちらかというと、頑張っているアピールだったんですけど」

すずまり姉さん 「そんなアピールがしたいなら、もうちょっと別の方法を考えなさいな。ま、やる子が頑張っていることは十分分かっているから、も~んだ~いないさ~♪」

やる子 「おっと、『ライオンキング』ですか。姉さん、酔ってますね。で、バブルごっこって、一体、どんなことするんですか?」

すずまり姉さん 「こうよ、こう」

 そう言ってシバケンさんのライターを借り、カチッと火を付けながら店員に声を掛けるすずまり姉さん。

すずまり姉さん 「ちょっとよろしいですかぁ? お代わり欲しいんですけど」

やる子 「え、何ですかそれ……」

すずまり姉さん 「あの時代、ディスコとかではやってたのよ。あ~たも真似していいからね」

やる子 「いや、結構です。楽しさが全然分からない」

 そう言って、アラサー世代にはさっぱり分からないバブルごっこを一刀両断し、そっと席を立つやる子でした。さて、次回も引き続きムダを省く仕事術をお届けします。やる子のように時短を極めたい方は、乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/08/29掲載記事を転載
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