「誰だっけ」がなくなる名刺交換後のマル秘記憶術

「誰だっけ」がなくなる名刺交換後のマル秘記憶術

2017/07/18

顔と名前が一致しないときに早く思い出せるようになるマル秘テク

 取引先で担当者以外の方と顔を合わせたとき、「誰だっけ……?」と思った経験はありませんか? 名刺交換とちょっとした会話だけでは、相手のことを覚えておくのはなかなか難しいものです。そこで活用したいのが、すずまり姉さんのマル秘テク! もらった名刺に○○すれば、相手が誰だったかもすぐ思い出せるはずですよ。

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。
挨拶しつつも名前が思い出せない! どうする?

 とある昼下がり、取引先への訪問前にランチへ出かけたやる子。久しぶりに会う人々の名刺を眺めながら、注文したスパゲティ・ボロネーゼを口に運んでいます。

やる子 「担当の人の名前は分かるんだけど、どんな顔だったっけ? 前に会ったときは他に5~6人いたから、どうも思い出せないや……」

 もぐもぐしながらつぶやいたその瞬間、背後からカツカツカツ! と、すずまり姉さんのヒールの音が聞こえてきました。

すずまり姉さん 「ハ~イ、やる子。ナイストミートソ~ス、なんつって」

やる子 「おっと、すずまり姉さん。その挨拶、まさか『Nice to meet you.』とかけてます? てか、これはボロネーゼですけど」

すずまり姉さん 「細かいことはいいのよ、細かいことは。そんなことより、これから会う人の顔と名前が一致しなくて困ってるんでしょ?」

やる子 「さすが、姉さん。お見通しですね」

すずまり姉さん 「そりゃもう、私も若かりし頃に経験したからね。もちろん、回避方法だって既に身に付けているワケですよ」

やる子 「えっ、それ聞きたいです。どうすれば相手のことを思い出せるんですか?」

すずまり姉さん 「あ~た、もうそろそろ先方に向かわなきゃでしょ? メールで送っておくから、打ち合わせが終わったら読んでみて。んじゃ、行ってらっしゃいまし~ん」

やる子 「……あ、ああ、ありがとうございます。とりあえず、行ってきます~ん!」

「そうですよね。お会いしましたよね(誰だっけ……)」 (C) PIXTA


名刺に情報をメモして見返せば、再会時の会話も弾みます

 名刺を見ながら「どんな人だったっけ……?」と考え込まずに済む秘策、それは、「余白にメモをすること」です。書く内容は、「初対面の日時」「場所」「案件」「紹介者」「話の内容」が基本。私はこすると消えるペン「フリクションボール」で書いていますが、直接書くのがイヤなら透明の付箋を使ってもよいでしょう。ちなみに、名刺交換したその場で書くのはマナーとしてNGです。名刺を持ち帰った後に書きましょう。

名刺に「初対面の日時」「場所」「案件」「紹介者」「話の内容」を書いておく

基本情報+αでコミュニケーションを深める

 上記の他、趣味や家族構成など、先方からプライベートな話が出たなら、それも書き添えること。以前、約2年ぶりにお会いした方がいたのですが、名刺に「ダイビングが趣味」とメモしていたので、「最近もダイビングをなさっていますか」と話題にすることができました。先方にも「そんなことまで覚えていてくれたんですね」と喜んでいただき、話も弾んだものです。

 なお、ご家族やペットの場合、「お嬢さん」より「○○ちゃん」、「犬」や「ペット」より「プリンちゃん」などと名前で呼ぶほうが喜ばれるので、名前を知ったときはぜひメモしてください。

趣味や子どもの名前などは残しておくと後で便利!

失礼にあたる内容は絶対に書かないこと!

 この他、外見の特徴をメモしておくのもオススメ。イラストが得意なら、似顔絵を描くのもよいでしょう。ただし、いくら思い出しやすいからといっても、「メタボ気味」「バツ2」など、失礼なこと、知られたくないことを書くのはNG。万が一、落としたり見られたりした場合、取り返しがつきません。

社内の人の情報も同様に管理しよう

 同じ会社の人でも、大きな会社の場合は特に「この人、誰だっけ?」と思うことが多いもの。でも、この方法で情報を管理しておけば安心です。このときはコスト削減のため、白紙を名刺大にカットしてメモするのがオススメ。

個人情報はメンテナンスしておけば疎遠にならない!

 いくらメモをしても、その情報が古くては逆効果。ミスにつながったり、連絡が取れなくなったりと、ろくなことがないので、異動や転勤の連絡をもらったらその都度、修正してください。もちろん、再会時に新しい名刺を頂くのもよいでしょう。

古い名刺は処分して常に1枚で管理を

 新しい名刺を頂いたら、古い名刺を残しておくのはミスのもと。しばらく見ないうちに、どちらが新しいものか分からなくなってしまうので、よほど必要でない限り、処分したほうが賢明です。

名刺はきちんと管理して、すぐに見返せるように

 名刺に書いたメモは、再会時に確認したいもの。必要なときにすぐ出せるよう、名刺の管理もきちんとしておきましょう。名刺用のボックスやファイルに入れたり、スキャンしてデジタル上で管理したりといろいろな方法がありますので、自分の管理しやすいスタイルを選んでください。なお、ファイルの場合は入れ替えが面倒なので、隙間なく入れるよりも、カテゴリーごと、あるいは五十音ごとに余裕を持たせて入れたほうがよいと思います。

アナログで管理するもよし、デジタルで管理するもよし。更新が大事 (C) PIXTA

すずまり姉さんはどう管理してる?

 ちなみに私の場合は、「企業研修」「出版」などざっくりしたカテゴリーに分け、名刺ボックスに保管。同じ会社の人なら、まとめて輪ゴムで留めています。さらに保留BOXも用意しており、なかなか見直さない名刺はそこへ収納。それからさらに1~2年見直さなかったら、そのまま廃棄しています。

カテゴリー分けも便利。保留BOXで1~2年保管して廃棄すれば、たまっていかない


名刺にひと手間かけることで、人間関係が豊かになる!

 初対面の挨拶に、名刺交換は欠かせません。でも、ただ漫然と受け取っているだけではムダというもの。「ビジネスチャンスに生かすこと」を考えて、デスクに戻ったらメモを書く習慣を身に付けましょう。

 先ほどのダイビングの話のように、このひと手間で人間関係は豊かになるはず。せっかくの出会いなのですから、名刺を単なるビジネスツールと考えるのではなく、末永いお付き合いの始まりにできるようにしたいですね。

「誰だっけ?」をなくす名刺管理のポイント


◆デスクに戻ったら余白に情報をメモ!
◆見られて困ること、失礼なことは書かない
◆再会前に見返して話題のタネにしよう
◆名刺を活用するなら管理もしっかりと!

やる子 「さすが、すずまり姉さん。メールでもめっちゃ分かりやすい解説だわ。よし、お礼を返信しておこうっと」

 そう言って、やる子がメールを返した2分後。

やる子 「おお、もう返信が来た! 何々? 『今日もらった名刺も、早速メモしておきなはれ』……って、そうだ、忘れてた! 完全に読まれてる……。ん? まだ続きがある。『今日は直帰でもいいわよ。んじゃ、股ね』って……。何コレ、誤変換? でも『股』って漢字、使う機会ないよね。え、またダジャレ? えっ?」

 締めの言葉一つで、やる子を混乱させる罪深きすずまり姉さん。でも、恐らくコレ、本当に誤変換だと思われます。すずまり姉さんは一体、どんな文章で「股」を使うのか? 謎は深まるばかりですが、次回も乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/07/18掲載記事を転載
「誰だっけ」がなくなる名刺交換後のマル秘記憶術