ミスを防げる手帳の書き方 ポイントは4つの習慣

ミスを防げる手帳の書き方 ポイントは4つの習慣

2017/04/11

デジタル全盛期にアナログ手帳をあえて勧める理由

後輩もできて、部署での立場は中堅どころ。にもかかわらず、仕事に時間がかかり過ぎる、なかなかミスが減らせない…。そんな悩める働き女子へ、ビジネスインストラクターの鈴木真理子さんがアドバイス! 30歳、やる気はあるが「ムラ・ムダ・ヌケ」だらけのやる子に、経験豊富なすずまり姉さんが愛をこめて指南するコラム。今回は、スケジュール管理が苦手なやる子に、すずまり姉さんが手帳の基本的な使い方を伝授します!

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。 
大切な予定を忘れないために、スケジュールはどう管理する?

 新規プロジェクトが走り出し、にわかに忙しくなってきたやる子。打ち合わせや取材のアポイントを取りながら、通常業務を何とかこなす日々が続いています。

やる子 「あ~、今日も忙しかったなぁ。でも、もう一頑張りで帰れるかも……」

 そんなつぶやきを発したところで、カツカツカツ! すずまり姉さんがヒール音を響かせながらやって来ます。

すずまり姉さん 「ハーイ、やる子。おじゃまんが~」

やる子 「何か不思議な挨拶が! って、そんなこと言うのは、やっぱりすずまり姉さんでしたか」

すずまり姉さん 「それ、どういう意味? ま、いいわ。やる子、来週の水曜日って空いてる?」

やる子 「ん~と、ちょっと待ってくださいね。何か入っていたような……」

 そう言いながらスマホを取り出し、スケジュール画面をチェックするやる子。

やる子 「あれ? 確かウーマン社に行く予定があった気がするんですけど……。あ、そうだ、こっちの手帳に書いたんだった」

すずまり姉さん 「ちょいと、やる子さん。あ~た、スケジュールは何で管理しているの? もしや、スマホと手帳のどっちも使っているとか?」

やる子 「そうなんです、忘れないように厳重管理しなきゃと思って。このときは電話中だったからメモっただけで、スマホに入力するの忘れてましたけど」

すずまり姉さん 「はい、それダメ~! もう、どうしてそういうムダなことをするのかしら……。スケジュール管理するなら、手帳一つに絞りなさいな」

やる子 「え、手帳だけって、それはまた何故? 教えてください、すずまり姉さん!」

デジタル全盛のこの時代に、アナログの手帳を勧める理由

 スケジュールの管理に、皆さんはどんなツールを使っていますか? スマホやPCといったデジタル派も少なくないでしょうが、私がオススメしたいのは断然、手帳です。なぜなら、スマホでは電話をしながら見られないから。

 来週の予定を聞かれても即答できず、「確認してかけ直します」なんてことになると、お互いにとって時間のムダですよね。また、約束した日時を何かにメモして、通話を終えてからスマホに入力するのは二度手間ですし、転記モレなどのミスを起こす可能性もあります。

手帳なら余計なプロセスなく確認できる!

 さらに、サッと開いてすぐ見られるのも手帳の利点。スマホではパスワードを入力し、アプリを開いて……と、スケジュールにたどり着くまでの操作が必要となるため、相手に予定を尋ねられても即答できません。結果、「仕事が遅い」「スケジュール管理ができていない」などのレッテルを貼られた人もいます。

スマホは遊んでいると誤解される恐れも

 スマホで何をしているのかは、はた目には分からないもの。仕事中にいじっていると、遊んでいるように見えることもあります。ましてやお客様との打ち合わせ中に操作していては、「話を聞いていない」「無礼」と捉えられることも……。でも、手帳を開いて書き留めれば、「スケジュールをきちんと管理している」という印象も与えられるので、信頼度アップにつながります。

「もしかしてチャットしてる?」と思われることも… (C) PIXTA


手帳のタイプはさまざま。どうやって選べばいい?

 次に使う手帳を選ぶのは楽しいものですが、デザイン重視で選ぶのはNG。まずは「何を」「どのくらい」書きたいのかを考え、自分の使い方に合わせて選ぶようにしましょう。

 手帳のタイプはマンスリー、ウイークリー、デイリーの3つ。それぞれに特徴があり、どんな人に向いているのかも変わってきます。

マンスリーなら1カ月分の予定を俯瞰できる

 月間予定を見開き1ページにしたのがマンスリー。サイズが小さいものもあり、ページ数が少ないので、持ち運びしやすいのが特徴です。アポイントメントや締め切りだけを書く人なら、このタイプが最適。空いている日時を即座に確認できるのも、メリットの一つです。

毎日、複数のアポが入る人向けのウイークリー

 ウイークリーは、週間予定を片面1ページ~見開き1ページにしたもの。マンスリーよりも書くスペースが広いので、1日に3件以上の予定が入ることが多い人にオススメです。時間軸が書かれたバーチカルタイプなら、タイムマネジメントにも活用できますね。

To doリストなども書き込めるデイリー

 1日の予定を片面1ページ~見開き1ページにしたデイリーは、書きたいことがたくさんある人向け。ページ数が多い分、厚くて重くなりますが、アポイントメントや締切日はもちろん、To Doリストや日記なども書き込めるので、情報が一元化できます。全体のスケジュールも把握したいなら、月間予定のページと併用するのがオススメ。

 ちなみに私の場合、以前はマンスリーを愛用していましたが、書き切れなくなったため、ウイークリーのバーチカルタイプに切り替えました。これに研修やセミナーの予定をまとめ、人と会う約束だけは月間予定のページに書き込むようにしています。ここには具体的な予定やTo doリスト、一言日記などを自由に記入。さらに月間予定のページを併用し、外出する日か、デスクワークする日かが一目でわかるようにしています。

自分にどんなタイプの手帳が合うかまずチェック! (C) PIXTA


手帳を使いこなすために、4つの習慣を身に付けよう

 自分にピッタリの手帳が見つかっても、使いこなせなければ意味はありません。手帳を頼れる相棒に昇格させ、「これがあれば、スケジュールミスはない!」と断言できるように、ぜひ以下4つの習慣を身に付けてください。

1.手帳にペンをセットしておく

 いつ、どこででも書き込めるよう、手帳には必ずペンをセットしておきましょう。特に、外出先で携帯電話がかかってきたときは、ペンを探すヒマなどありません。手帳専用のペンをペンホルダーか表紙に差しておき、焦らずに対応できるようにしましょう。

2.その場で書く

 書くべきことをすぐその場で記入するのは、手帳の使い方では基本中の基本。やる子のように先送りにすればするほど記憶は薄れ、日時を間違えたり、予定自体を忘れたりといったミスを誘発します。

3.定位置を決める

 毎回、手帳を探すのは時間のムダ。デスクなら電話の近く、バッグなら手前のポケットなど、居場所をきちんとつくっておきましょう。すぐ手に取ることができれば予定も瞬時にチェックできるので、急いでいる相手には特に重宝されます。

4.持ち歩く

 ダブルブッキングなどのミスを防ぐなら、必ず手帳は持ち歩くこと。通勤中や休日など、就業時間外でも見られるようにしておくと安心できます。

手帳はいつも行動を共にするパートナーです (C) PIXTA


ビジネスパーソンにとって手帳はマストアイテム

 さて、ここまで手帳についてお話ししてきた私ですが、実は使い始めたのは32歳のときでした。

 きっかけは、10年間勤めた保険会社を退職し、フリーランスになったこと。上司も先輩も、会社名というブランドも失って窮地に立ったとき、「せめて手帳でセルフマネジメントを」と決意したのです。

 役員にでもならない限り、私たちビジネスパーソンは自分でスケジュール管理を行わなければなりません。そこでうっかり、アポをすっぽかすなどのミスをしでかせば、大きな痛手となってしまいます。だからこそ、手帳は私たちのマストアイテム。賢く使いこなしてスケジュールミスをなくし、段取り上手になりましょう。

スケジュール管理で失敗しないポイント


◆スケジュール管理には、スマホよりも手帳を!
◆「何を」「どのくらい」書くかが、手帳選びのポイント
◆手帳に関わる4つの習慣を身に付けよう
◆手帳を持たずして、ビジネスパーソンを名乗るべからず

やる子 「手帳ってスゴいんですね! 今までなんとなく選んでましたけど、私にはウイークリーがちょうどいいかも。早速、今日の帰り道に探してみます。それにしても、すずまり姉さんの手帳デビューが、私よりも後だったなんて」

すずまり姉さん 「初めて買ったのは大学生のときだけど、あまり使っていなかったしね。会社員時代はほとんど社内にいたから、予定は卓上カレンダーに書いていたの。これがまた、小さなスペースに書き殴っていたから読みにくくて……。あ、今日、散髪屋に行くんだった。んじゃ、お先にっ」

やる子 「散髪屋って……子どもの頃じゃなくて、今の話!?」

 謎めくすずまり姉さんのプライベートはさておき、苦手なスケジュール管理のコツをつかんだやる子。次回はさらに手帳を使いこなす方法を、すずまり姉さんに教えてもらいます。乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は7冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/04/11掲載記事を転載
ミスを防げる手帳の書き方 ポイントは4つの習慣