名前間違い、添付忘れ うっかりメール防ぐ4つの作業

名前間違い、添付忘れ うっかりメール防ぐ4つの作業

2017/03/28

やりがちミスメールの原因と対策 この作業でミスと決別

後輩もできて、部署での立場は中堅どころ。にもかかわらず、仕事に時間がかかり過ぎる、なかなかミスが減らせない……。そんな悩める働き女子へ、ビジネスインストラクターの鈴木真理子さんがアドバイス! 30歳、やる気はあるが「ムラ・ムダ・ヌケ」だらけのやる子に、経験豊富なすずまり姉さんが愛を込めて指南するコラム。今回は、うっかりメールが多いやる子に、すずまり姉さんが叱咤(たまに激励)します!

(登場人物)
やる子(30歳)


 突然の人事異動により、すずまり姉さんの部署に籍を置くことになった働き女子。仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
すずまり姉さん(40代)


 効率よくスマートに仕事をこなす、やる子憧れの先輩。過去に数多の過ちをやらかした経験から、ミス、ムダ、残業を忌み嫌っている。やる子をはじめとする後輩たちには、厳しさとあふれる愛をもって全力で指導中。
気付いたときには後の祭り! うっかりメールにご用心

 週末を楽しく過ごし、爽やかな気分で迎えた月曜日の朝。いつものように元気良く出勤したやる子は、朝の挨拶を交わしながらデスクへと向かいます。

やる子 「おはようございます! 今週も頑張りましょ……」

 そんなやる子の声をかき消すように聞こえてきたのは、カツカツカツ! というヒールの音。

やる子 「ヒッ、この音は……すずまり姉さん!」

すずまり姉さん 「そう、私よ。やる子、おはよう」

やる子 「ね、姉さん、今日は私、まだミスしてませんよっ」

 条件反射でつい身構えてしまうやる子に、すずまり姉さんは静かな口調で答えます。

すずまり姉さん 「ええ、今日はね……。あ~たがミスをしたのは金曜日だからね」

やる子 「えっ! 私、何をやらかしたんでしょう……?」

すずまり姉さん 「私が不在にしていた金曜日、ウーマン社の河合さんに見積書を添付したメールを送ったわよね、私をCCに入れて。そのメールがミスだらけなのよ。まず、河合さんの表記が三本川の『川合さん』になっていたけれど?」

やる子 「!」

すずまり姉さん 「相手の名前を間違えるなんて、無礼千万! あと、添付ファイルのパスワードを知らせるメールが、いまだに届いていないみたいだけれど?」

やる子 「わわわ、すみません! 今すぐ送って、河合さんには謝罪します。でもどうしてだろ、ちゃんと確認したつもりだったのに」

すずまり姉さん 「制作部の仕事に慣れてきたせいか、どうも最近、ヌケが多いわね……。そのうっかりメールの原因と解決法、ちょっと探ってみましょうか」

間違えるのは厳禁! 社名や宛名を正しく記載するには?

 お客さまや取引先へ送る社外メールでは、先方の社名やフルネーム、あるいは取り扱っている商品の情報などが必要な場合も多いもの。これを間違えると相手を不快にさせてしまうので、正しく書くことは最低限のマナーと心得ましょう。

 かくいう私も、実は同じようなミスをしたことがあります。このときは、相手の社名を聞いてよく似た社名の別会社と勘違いし、あろうことかその別会社の商品を絶賛してしまいました。例えるなら、「○○電気」と「○○電器」ほどの違いですが、先方は大いに気分を害すこととなり、猛省しました。もちろん、その仕事も失うことに……。

記憶を頼らず、正しい情報を確認する

 こうしたミスの大きな原因は、うろ覚えと思い込み。記憶を頼りに書き、その大本(おおもと)が間違っていたときに起こるのです。とはいえ、すべての固有名詞をきっちり暗記するわけにもいかないので、私のようなケースなら、いま一度、検索するなどで正しい情報を手に入れる必要があります。

宛名はコピペすれば間違いゼロ!

 先方の社名や宛名を間違えない方法としては、相手の書いたものをコピー&ペーストするのがオススメです。相手からのメールに記載された署名をコピーし、送信メールの冒頭にペースト。これだけで、やる子のようなミスを犯すことがなくなる上に、何度もチェックする手間まで省けます。

送る頻度が高い宛名は単語登録

 何度もやり取りする相手に送る場合は、単語登録を活用するのも一つの方法。例えば、「ウーマン株式会社 営業部 河合花子様」なら「@うー」などで登録します。登録の方法は「@+社名の2文字」など、自分でルールを決めて統一を。そして「単語登録リスト」を作り、その都度、更新していけば、誰をどう登録したのかが一目で分かります。


たいてい一度は経験している、添付ファイル忘れを防ぐコツ

 うっかりメールの代表格とも言えるのが、添付忘れ。1通のメールで済むはずが、「再送」「添付忘れ」といった件名でもう1通、送らなくてはならず、効率が悪いものです。しかも「そそっかしい人」との烙印(らくいん)まで押されてしまい、全くもっていいことナシ。

 このうっかりをなくすには、前回、お話ししたように、書くべき内容をリストアップする方法が有効です。その上で、さらに確実にしたいなら、作成時の順序を変えるのがオススメ。

添付ファイルは本文を書く前に

 添付忘れの原因は、メール本文を書き上げてホッとし、つい送信ボタンを押してしまうからだと思われます。また、「本文を書く → 送信する」という流れが身に付いているのも要因でしょう。ならば順番を変え、先に添付を済ませてから本文を書き出すようにしてみては? 「添付する → 本文を書く」の習慣が身に付けば、もう添付忘れの心配はありません。

確認メッセージを署名にプラス

 添付ファイルを送る機会が多いなら、テンプレートや署名に注意喚起のメモを付け加えるのもいいでしょう。「※ちゃんと添付しましたか?」と、自分へのメッセージを登録しておくのです。

 この一文が目に入れば、添付を忘れていても「おっと、危ない」と気付いて添付できるはず。当然ながら、このメモは確実に消してから送信するようにしましょう。

添付ファイルの数を件名に入れる

 複数のファイルを添付するつもりが、一つヌケていた! そんなミスをなくせるのが、件名にファイルの総数を入れる習慣。「件名:【資料送付】○○ミーティング(添付2)」といった形で数を書けば、送信前のチェックも手早くできます。なお、添付ファイルが3つ以上になる場合は、バラバラにならないよう、フォルダにまとめるのが親切。さらに、このフォルダ名にもファイル数を入れることで、より確実にチェックできますよ。

送らなくても開ける添付ファイルのパスワードって?

 セキュリティの観点から、添付ファイルに設定されるパスワード。このパスワードは別メールで送るのが一般的ですが、二度手間に思えるし、やる子のように送ること自体を忘れてしまうこともありがちです。

相手の携帯電話番号をパスワードにする

 そこでオススメしたいのが、パスワードを相手の携帯電話番号の末尾4ケタにすること。これなら、添付ファイルと同じメールで知らせることができるので、一通分の手間を省ける上に、忘れてしまうこともありません。

 時折、会社の電話番号を設定したメールを見かけますが、それはアウト。署名に電話番号が記載されていたら誰でも開けるので、万が一、誤送信した場合、情報漏洩につながりかねません。もちろん、相手の携帯電話を知らないと使えない方法ですが、「パスワードは後ほどお知らせします」というメールを送る必要をなくせます。

うっかりメールと決別するポイント


◆相手の社名や宛名を記憶を頼りに書かない
◆宛名はコピペや単語登録を活用して正確に
◆本文を書く前に添付ファイルの処理を行う
◆添付ファイルのパスワードは、相手の携帯電話番号で

やる子 「おお、この方法なら、もう今回のようなミスはなくせそうです! それにしても、相手の会社の情報を間違えるなんて。すずまり姉さんでも、そんなことがあるんですねぇ」

すずまり姉さん 「そりゃもう反省したし、先方だけでなく、上司にもひたすら謝罪したもんよ。『これからは、ふんどしを締めてかかります!』ってね」

やる子 「いやいや、いくら姉さんでも、ふんどしはしてないでしょ(笑)」

すずまり姉さん 「さあ、どうかしら? ……そろそろ会議だから行くわね。それじゃ!」

やる子 「……(もしかして、ホントにふんどしを……?)」

 うっかりメール改善の見通しはついたものの、新たなふんどし問題に頭を悩まされることになったやる子。とはいえ、そんなことを考えているヒマなどありません。次回もきっと、すずまり姉さんから指導が入るミスを繰り出すことでしょうから。果たして、やる子は何をやらかすのか、乞うご期待!

文/石川由紀子 イラスト/小迎裕美子

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/03/28掲載記事を転載
名前間違い、添付忘れ うっかりメール防ぐ4つの作業