SDGs フードロスに向き合う企業の対策とは?

SDGs フードロスに向き合う企業の対策とは?

2020/03/18

余りそうな料理を「レスキュー」するアプリ/賞味期限から日付を削除/過剰生産しない工夫で、作り手の責任を果たす

SDGsの目標12「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」では、「つかう責任」と共に、「つくる責任」として企業に廃棄を減らすよう求めている。前回は、外食先で食べきれなかった料理を持ち帰るなど、家庭でできる食品ロス削減の取り組みを紹介した。今回は企業側の動きを見てみよう。

余った食品を捨てるのではなく、必要とする人に届ける

 スーパーやコンビニでは毎日、賞味期限が切れた総菜や弁当などの食品が処分されている。節分を過ぎた後に大量廃棄される恵方巻が問題となり、農林水産省が小売り各社へ需要に見合った量を販売するよう要請した。

 そんな中、「心を込めて作っている料理を、閉店までに売り切りたい」「閉店後に売れ残ってもまだ十分おいしく食べられるので、翌朝割引して売りたい」などといった、食品を扱う店の願いを集めているサイトがある。コークッキング(東京都港区)が運理する「TABETE(タベテ)」だ。

 店舗側は余りそうだったり、売れ残ったりした食品をサイトに出品。消費者は欲しい商品を見つけたら、来店時間と購入数を入力し、事前にクレジットカードで決済をした上でお店へ取りに行く仕組みだ。専用のアプリをダウンロードすることもできる。同社の代表である川越一磨さんは、「廃棄の危機にある食品を買い手に『レスキュー』してもらう。消費者はお得においしい物をゲットすることができ、プラスアルファで環境にもいいことができる。そうした無理のない感覚を大事にしています」と話す。

 2015年の会社設立以来、参加店舗数は540店以上、登録者数も22万人を超えるサービスに成長した。川越さんは、多くの消費者と店の心をつかんだ理由を「食品ロス削減について、従来はなかったアプローチができるからではないか」と推測する。

 これまで消費者ができたのは、冷蔵庫の中身を食べきる、小売店での「フロントファースト(前列に並んだ賞味期限の近い食品から買うこと)」、外食で食べきれなかった料理を持ち帰ることくらいだった。店舗の側も、レストランが残った食材をまかないに使ったり、小売店が閉店間際に総菜を割引したりするのがせいぜいだ。

 TABETEであれば、消費者は新しい店や味を開拓しつつ社会貢献できる。店側は、実際の廃棄を減らせるだけでなく、食品ロス削減の姿勢をアピールできるし、新しい顧客獲得のきっかけにもなる。

写真はイメージ

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日経DUAL

2020/03/10掲載記事を転載