やってはいけないメール術 大量メールのさばき方

やってはいけないメール術 大量メールのさばき方

2018/10/02

大量に届くのにメール、効率的にさばくコツ

 メール文化がすっかり根付いた昨今は、毎日のように多くのメールが届きます。うかうかしているとどんどんたまってしまい、大切なメールを見落としてしまうことも……。そんな大量のメールに溺れそうな私たちを助けてくれるのが、ご存じ、すずまり姉さんです。大切な1通を見逃さない仕事術、早速教えてもらいましょう!

幕を閉じた第一弾シリーズは
鈴木真理子のミスなし、ムダなし、残業なし 信頼の仕事術
(登場人物)
すずまり姉さん(45歳) & ひよ子(24歳) & やる子(32歳)


左:すずまり姉さん(45歳)/広報部長。社内を練り歩き、各部署の情報を巧みに収集しながら仕事術のレクチャーも行う。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌っている。
中:ひよ子(24歳)/入社2年目、やる子の後輩。女性活躍の追い風でキャリア意識が高く、やる気はあるものの失敗も多い。女子力高めのふんわりキャラだが若干不安定。悩んでは落ち込みを繰り返す。
右:やる子(32歳)/1年の間、すずまり姉さんの愛のムチを受けた結果、めでたくチームリーダーに昇進。しっかり者だが、中堅どころならではの悩みも多い。最近はキャリアに目覚め、日々精進中。
大量メールの中で、大切な1通が行方不明に。この事態、避けられるの?

 終業時間を過ぎてしばらくたった、夜の日経YARUKI社オフィス。そこには、メール画面を必死の形相で見つめるひよ子の姿がありました。どうやら、何かのメールを探している様子。そんな彼女に気付いて、やる子は恐る恐る声を掛けます。

やる子 「あ、あの、ひよ子ちゃん? さっきからスクロールを繰り返しているけど、何か探しているのかな?」

ひよ子 「ああ、やる子先輩、お疲れさまです。例のパンフレットの原稿、先輩のところには届いてます? さっき、今日の午前中に送ったって言われたんですが、どうも見つからなくて」

やる子 「あ~、そう言えば今日が締め切りだったね。ちょっと待って、見てみるから」

ひよ子 「(やる子のパソコンをのぞき込んで)先輩のところ、めちゃくちゃメールが届くんですね! 受信トレイに未読が100通以上あるなんて」

やる子 「そうなんだよね。取引先のメルマガとか、急ぎで処理しなくてもいいものがたまっちゃって……」

 やる子がそう言いかけたところで、カツカツカツ! というヒールの音と共に、すずまり姉さんがやって来ます。

すずまり姉さん 「ハーイ、お嬢様方。まだ会社にいたの? 今日は花金なんだから、とっとと帰りなはれ。……って、やる子、その受信トレイは何? ひよ子ちゃんはフォルダの数が尋常じゃないし。あ~たたち、そんなことでちゃんとメール処理できてるの? 必要なメールが見つからなかったりするんじゃない?」

ひよ子 「うっ、すずまり部長。何で分かったんですか……」

やる子 「ひよ子ちゃん、すずまり姉さんは日経YARUKI社で起こったことをすべて把握しているらしいよ。噂じゃあ、社長のマル秘情報も握っているとか……」

すずまり姉さん 「ちょいとやる子、無責任な噂を広めないでくれる? ま、社長ネタには事欠かないのはホントだけど。フフ。……そんなことよりメール処理の方法よ。そのメタボなメーラー、スリムにしてあげるから」

やる子 「それはありがたいんですが、今、噂を認めましたよね」

ひよ子 「はい、サラリと怖いことをおっしゃいました。ちょっと悪い笑顔になってます……」


メタボなメーラーから卒業できる!「受信トレイは5通まで」ルール

 大切なメールを見落としてしまう一因は、受信メールのため込みです。日々、多くのメールが届くため、受信トレイにすべてのメールを並べたままでは埋もれてしまうもの。画面をスクロールしないと確認できないメールも増える一方となれば、見落とすのも当然ですよね。

届いたメールは「手動」と「自動」で仕分けする

 メールを見落として返信が滞ると、「仕事が遅い人」という烙印(らくいん)を押されるだけでなく、納期遅延のリスクも高まります。そこで提案したいのが、メールを仕分けして「受信トレイは5通まで」ルールを定めること。フォルダを作って適宜仕分けし、受信トレイに残す数を決めてしまえば、届いたメールがきちんと管理できるようになるんです。

 フォルダによる管理は実践している人も多いでしょうが、日付や相手、案件などで細かく分け過ぎるのは非効率。私はシンプルに「処理済み」のフォルダを作って、「返信する」「頼まれた資料を送る」などの対応をしたメールを手動で移動しています。もう一度読むメールにはフラグを付けておけば、検索したときに見つけやすいですよ。

 一方、メルマガやニュースなどは「メルマガフォルダ」を作成し、自動で仕分け。この自動仕分けの操作方法はメーラーによって異なるので、分からないときは各ソフト会社のホームページなどで確認してくださいね。

「5通まで」ルールで、受信トレイをTo Doリスト化

 上記のような仕分けに加え、時間をかけずに処理できるメールにはすぐに返信するクセを付けるのも大切。そうやって「受信トレイは5通まで」ルールを適用し、スッキリさせておけば、メールの見落としがなくなっていちいち探す時間を減らせます。これでもう、受信トレイに残ったメールはペンディング案件だけ。やるべきことが目に付きやすくなり、To Doリストとしても使えますよ。

仕分けは過信せず、定期的なチェックを欠かさずに

 たとえきちんと仕分けしているつもりでも、誤って別のフォルダに入ってしまう可能性はゼロではありません。これもまた、メール見落としの要因となるので、「削除済みアイテム」や自分で作った「処理済み」フォルダなどは定期的にチェックしましょう。また、自動仕分けでは、必要なメールがなぜか迷惑メールとして認識されてしまうケースもあるもの。同じように、迷惑メールフォルダも定期的に確認してください。

大量に届くのに必要ないCCメール、時間を費やすべきか否か

 関係者全員に送られるCCメールは、意外と厄介なもの。つい目を通してしまう人も多いでしょうが、私は基本的に読んでいません。

読むべきか読まざるべきかを宛名で判断する

 私の場合、CCメールを読むかどうかの判断基準にしているのは宛名。名指しで「鈴木様」とあればもちろん読むのですが、「関係者各位」「皆様」なら目を通すことはほぼありません。なぜなら、CCメールは証拠として残すためのものが多いから。当事者以外にも送られるので、いちいち読むのは時間のムダになってしまうんです。

相手の業種や社風も考慮して、CCメールを判別しよう

 逆に考えると、自分からCCメールを送る場合は、ちゃんと読んでほしい相手の宛名を入れることが大切。ただし、受け取る側によっては、たとえ自分の名前が入っていてもCCメールは「ついで扱い」されているようで、失礼に感じる人もいるようです。また、IT系のようにCCメールが当たり前の企業もあるので、相手の業種や社風などを考慮することも必要。その上で、受信メールの読む/読まないを判断したり、送信メールの送り方を決めたりするといいでしょう。

大量メールをさばくポイント


◆届いたメールの仕分けは必須
◆「5通まで」ルールで受信トレイをTo Doに活用しよう
◆フォルダの定期的なチェックを忘れずに
◆CCメールを読むべき基準は宛名にあり

ひよ子 「仕分け用のフォルダが細か過ぎって、完全に私のことですね……」

やる子 「私は受信トレイの中にため込み過ぎ……。そっか、メルマガは自動仕分けすればいいんですね。CCメールも後で読もうと思って、そのまま置きっ放しにしていましたよ」

すずまり姉さん 「そうそう、厄介なのよね、CCメール。C.C.ガールズじゃないんだから、何でもかんでも送りつけないでよって感じ」

やる子 「おおっ、C.C.ガールズ、懐かしい! 当時はよく見てました。カッコよかったですよね」

すずまり姉さん 「そうそう、ハイレグ姿がカッコいいのよね……って、ひよ子ちゃん、知ってるのかしら。またジェネレーションギャップとか言われそう」

やる子 「姉さん、ひよ子ちゃんならもう、ソッコーで仕事に戻っていますよ」

すずまり姉さん 「出たわね、マイペースの天然娘。……さ、あ~たもハイレグとかセクシーとか言ってないで、とっとと仕事してとっとと帰りなさいな」

やる子 「それ言ったの、すずまり姉さんじゃないですか!」

 そんな会話を交わしつつ、メンバーで誰が推しだったか、初代と2代目はどう違うかなど、C.C.ガールズの話題を膨らませ続けるすずまり姉さんとやる子。そんな二人を尻目に、ひよ子はひたすら仕事にまい進するのでした。今日の日経YARUKIオフィスも、平和で何より。

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM/代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。著書は10冊、累計20万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)、「マンガでわかる!仕事で絶対ミスしない技術」(宝島社)など。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2018/10/02掲載記事を転載
やってはいけないメール術 大量メールのさばき方