会社デスクを大掃除 資料や文具の正しい「整頓」術

会社デスクを大掃除 資料や文具の正しい「整頓」術

2017/12/19

自宅の整理整頓にも活用 これだけ守ればOK「3定」ルール

 師走も半ばを過ぎ、オフィスでもそろそろ大掃除を意識する頃。1年間でたっぷりたまった不要物を処分して、スッキリした気持ちで来年を迎えたいですね。そこで2週にわたってお届けするのは、オフィスで活用できるすずまり流・大掃除テクニック。まずは前編、「整頓」術をご紹介します!

(登場人物)
やる子(30歳) & すずまり姉さん(40代)


左:やる子(30歳)/仕事に対しては真面目で、やる気も十分なのに、なぜかいつも空回り……。ミスやムダが多く、残業しているのは自分だけという状況もしばしば。
右:すずまり姉さん(40代)/効率よくスマートに仕事をこなす。過去に数多の過ちをやらかした経験からミス、ムダ、残業を忌み嫌う。厳しさと愛をもって全力で後輩を指導中。
モノ探しに時間を費やすなんて、もったいない!

 先週、幹事として忘年会をつつがなく終えたやる子。1週間の始まりを気分よく迎え、今日も元気にデスクに向かっています。

やる子 「楽しかったなぁ、忘年会。二次会のカラオケも、すずまり姉さんの掛け声でずいぶん盛り上がったし。それにしても、“フィーバー、フィーバー!”って……。フフッ、きっともう死語だよね」

 ゴーゴーダンスを踊りながら声を上げるすずまり姉さんを思い出し、込み上げる笑いを隠せないやる子。ふと気付けば、背後から不穏な空気が……。

すずまり姉さん 「何よ、死語って。やる子ったら、失礼しちゃうわね」

やる子 「うお、すずまり姉さん!? いつもの靴音もなく現れるなんて。……あ~、いや、死語は死語だけど、姉さんにはピッタリっていうか、え~と」

すずまり姉さん 「それ、フォローになってないから。ま、いいわ。それよりやる子、そろそろデスクを片付けたほうがよくない? 最近、だいぶ汚デスクに戻りつつあるわよ」

やる子 「あ~……。以前、姉さんに教えてもらった整理術も実践しているんですけど、最近、立て込んでたからなぁ」

【参考】
脱「いつも探してる人」 書類がすぐ出せる整理術

すずまり姉さん 「そう言っていると、ずっと散らかったままよ。ちょうど年末、大掃除の時期なんだから、来年に向けてセッティングー、してみない?」

やる子 「グー、って。某女性芸人さんのギャグだけど、微妙に懐かしいですね……」

すずまり姉さん 「そんなことないわよ。とりあえず、大掃除はいつやるの? 今でしょ!」

やる子 「これまた微妙に古いっ! ってか、姉さん、わざと言ってるでしょ」


必要なモノをすぐ取り出すために、「整頓」の3原則を実践しよう!

 職場の環境を改善する方法の一つに、「5S」と呼ばれる活動があります。これは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字から成る言葉。今回、取り上げるのは、このうちの「整理」と「整頓」です。といっても、不要物を分けて捨てるまでを指す「整理」のコツは、以前にもお伝えした通り。そのルールにのっとって、いらないモノはどんどん処分しましょう。

【参考】
書類の捨て時決定版 仕事がはかどるデスクの鉄則

モノを処分した跡地に何を置くかを決める「整頓」

 いらないモノを捨てたら、次はモノの置き場所と置き方を決める「整頓」。これをしっかりしておけば、探し物をする時間を減らせて仕事の効率アップに繋がります。「整頓」は、「見つけられる」「すぐ使える」「すぐ戻す」という3原則があるので、これにのっとって行うのがよいでしょう。

整頓3原則
1.見つけられる
2.すぐ使える
3.すぐ戻す

1.「見つけられる」ように、置くときのルールを決める

 3原則の一つ目が「見つけられる」。これは、必要なモノを必要なときに「見つけられる」よう、モノの置き場所と置き方のルールを決めておくことです。例えば、「よく使うハサミは、デスクの一番上の引き出しの一番手前」「見られたくないものは引き出しの奥」といった形。書類なら種類ごとにまとめてファイリングし、時系列順に保管します。データも同じで、フォルダにまとめて保管しましょう。こうやってルールを決めておけば、使いたいときにすぐ取り出せます。

2.「すぐ使える」ように、使う場所の近くに置く

 ツールや消耗品は使う場所の近くに置き、「すぐ使える」ようにしておくと便利です。コピー用紙なら、常に3束程度をコピー機近くに置くのがオススメ。いちいち書庫まで取りに行くのは、時間がもったいないですからね。また、パッと見で何かが分かるようにしておくことも重要。ファイルなら、グルーピングしてラベルを貼っておけば、いちいち開く手間が省けます。こうした「見える化」で、さらなる効率アップを目指しましょう。

3.使った後は「すぐ戻す」を徹底して、迷子をなくす

 3原則の三つ目は、使った後に「すぐ戻す」ことです。ハサミを使った後、「また使うかも」とデスクに置きっ放しにしておくのはNG。他のモノに紛れてしまい、使いたいときに探す羽目に陥るかもしれません。戻さずに手間を省いたつもりが、実はあだになることもあるので、使い終わったら「すぐ戻す」を徹底してください。


モノの置き場所と量を管理する「3定」ルール

 「整頓」のプロセスでは、モノを置く場所とともに置いておく量を決めることも大切です。そこでオススメしたいのが、「3定(さんてい)」のルール。「どこに(=定位置:場所を決める)」「何を(=定品:モノを決める)」「いくつ(=定量:量を決める)」というものです。

「定量」を制するものが「3定」を制す!

 「定位置」「定品」は比較的すぐに決められますが、問題は「定量」。どれだけ必要かを判断するには経験が必要になるので、しばらく「3定」ルールを実践し、その都度調整していくとよいでしょう。

3定
1.定位置
2.定品
3.定量

 例えば、「デスクの1段目の引き出しに、クリップを3つ入れておく」というルールを決めた場合。通常はこれでよくても、いつもより多くの書類をクリップ留めする機会があれば、数が足りなくなってしまいます。つまり、「定量」が3つは十分でないということ。

 こうした不都合に対しては、「5つ入れておき、2つになったら補充する」などとルールを改正していけば、いずれ適量が分かるようになります。なお、「定量」の管理ルールは、置き場所にカードやラベルなどで明示しておくのがオススメ。忘れることがなく、他のメンバーと共有もできますよ。

オフィスだけでなく、自宅にも「3定」を適用しよう

 こうした「3定」ルールは、自宅でも活用できます。私自身、このルールを知ってからは「ファッション誌を残すのは常時3冊まで」と決めるようになりました。春夏秋冬とありますが、そのときと前後の季節分があれば十分と悟ったので。どうしても残したい記事があれば写真やキリヌキにし、残りは処分してしまうのがオススメです。


「使う頻度」と「重さ・大きさ」でモノの置き場所を決める

取り出しやすい場所に置くのはよく使うモノ

 モノの置き場所を決める基準の一つが、「使う頻度」。先ほども触れましたが、よく使うモノは取り出しやすい場所に置くのが鉄則です。ただし、置き場所には限りがあるので、使う頻度を優先度の尺度として決めていくとよいでしょう。

万が一に備え、重いモノや大きいモノは下に置く

 もう一つの基準は、「重さ・大きさ」。重いモノ、大きいモノほど下に置くようにすれば、地震などでモノが落ちてきた際も安心です。また、小さいモノは見つけやすいよう、目の高さに近い箇所に置きましょう。これらの原則を書庫やデスクなど、さまざまな置き場所に当てはめ、整頓された美オフィスを目指してください。

会社の大掃除を効率よくするポイント


◆大掃除を機に、オフィスをしっかり整頓しよう!
◆置き場所と置き方のルールを決める
◆使ったモノはすぐに元の場所に戻すこと
◆置く量も決めれば、さらに仕事の効率がアップ
◆置き場所の判断基準は「使う頻度」「重さ・大きさ」

やる子 「これは分かりやすい! すずまり姉さんの理論って、ホント、よく考えられていますよね」

すずまり姉さん 「何でちょっと上から目線なのよ……。ま、いいけど。さて、次回は書類の整頓術を伝授しちゃうわよ。これにもいろいろとコツがあるんだから」

やる子 「おっ、さては、ファイリングー、ですね!」

 ドヤ顔でそう言い放つやる子に対し、すずまり姉さんは白い目を向けて一言。

すずまり姉さん 「やだ、ちょっとやる子、そのギャグは古いんじゃない?」

やる子 「なんと! すごい、裏切られた気分……」

 そう言って肩を落とすやる子に、勝ち誇った表情を向けるすずまり姉さんでした。さて、次回の年末大掃除(後編)では、二人に何が起きるのでしょうか? その答えも気にしつつ、来週も乞うご期待!

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA

Profile
鈴木真理子(すずき・まりこ)
ヴィタミンM 代表取締役。三井海上火災保険(現三井住友海上)に事務職で入社し、約10年の勤務を経て起業。企業研修やセミナーで3万人以上に指導を行う。ビジネス書作家(日本ペンクラブ会員)としても活動。著書は8冊、累計15万部突破。近著は「仕事のミスが激減する『手帳』『メモ』『ノート』術」(明日香出版社)。江戸っ子言葉でギャグ好きの姉御気質。数多の過ち経験を告白し、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱。

Provider

日経ウーマンオンライン

2017/12/19掲載記事を転載
会社デスクを大掃除 資料や文具の正しい「整頓」術