成功した女性はモテない?~「女性の新しい魅力」とは。社会オンチの世渡り論

成功した女性はモテない?~「女性の新しい魅力」とは。社会オンチの世渡り論

2016/01/13

深澤真紀×古市憲寿対談「成功している女性は好き」

本サイトでも人気だった連載「深澤真紀の女オンチ人生」を発展させ、女オンチに「男オンチ、社会オンチ」までをテーマにした書籍が、来月、刊行されることになりました。対談相手として加わったのは、若手の社会学者、古市憲寿さん。「女オンチ、男オンチ、恋愛オンチ、社会オンチ」について、語り合いました。

 今回は、前回に続いて、「女性の新しい魅力」です。

深澤:私は、「女性は容姿よりストックやスペック」という古市くんみたいな人が増えたらいいなと思うんですよ。

 というのは、日本の女性はがんばってスペックやストックを持てるようになっても、男にはモテないって言われてきたわけですから。

古市:実際、高学歴の女性ほど結婚が難しいって話はよく聞きますよね。

深澤:日本はいまだにそういう社会です。だから、女性の成功をほめてくれて、好きになってくれる男性は増えたほうがいい。

古市:成功している人は好きですよ。

深澤:それを言われれば、報われる女性もいると思う。

古市:才能ある人、成功してる人は好きですよ。

深澤:ストックやスペックよりは、才能とか成功のほうが、言い方としてはいいかな(笑)。

古市:あとは、自信がある人が好きかな。というか、気が付いたら僕の周りには自信のある人しかいないかも。周りの人は、「自信のあるジャイアン」ばっかり。

深澤:「自信のあるジャイアンタイプの女性が好き」っていうのも、古市くんらしくていいよね。

 でもあなたは若くして成功したんだから、それを自分にも分け与えてほしいと思う女性のほうが多いのかも。

古市:……自分が成功して得たものを、なんで誰かに分け与えなきゃいけないの?

深澤:その意見には私も賛成なんだけど(笑)、そういう意見を男性が明らかにすると、まだまだ驚かれるよね。

古市:だから女性と一緒に投資して倍々ゲームして勝ち分を分けるのはいいけど、自分のものを誰かに分け与えるっていう発想がない。

深澤:うんわかりますよ、こういう男オンチはもっと増えていいと思う。

脱毛症になっても…。

古市:深澤さんは、女オンチだけど、それを含め、なんだかんだ、いろんなことを楽しんで生きてんじゃないかなーって。

深澤:まあ、そういうふうに見ていただければありがたいけど……。

古市:だって例えば記事にある「私がかつらをつけている理由」とかも、本当はもっと悲しい話にもできたのに、なんか楽しそうだし(笑)

深澤:まあたしかに、脱毛症になってハゲて、頭を丸刈りにしたことは、わりと楽でよかったかな(笑)。

古市:それはなんなんですかね? 普通の人が恥ずかしがることを、こうやって気軽に公開できちゃうっていうのは。

深澤:病気で髪が抜けただけだから、恥ずかしくはないと思ってる。あなたは、自分の見かけのことは気にするもんね。

古市:深澤さんよりは気にしてると思います。

深澤:ダイエットにも気を遣ってるし。

古市:太りたくないし、深澤さんみたいに10kg増えてボケーっとかしてないですよ。今サイズがL? XL?

深澤:XL、服によってはXXLとか。だってそのサイズは売ってるから困らない。

(***ここでお菓子が出てくる***)

深澤:お、古市くんの主食のチョコが出てきたよ。

古市:うん(笑)

深澤:本当にチョコしか食べないの? 野菜とか食べないの?

古市:食べ、られる。食べられるけど、家では食べないかな、自炊をしないから。

深澤:せいぜいダイエットのために、コンビニでサラダチキン買うくらいだもんね。

古市:家でスプーンとか使うの面倒なんですよ。だからコンビニ行っても、カップアイスはあんまり買わないかな。

深澤:スプーン使わないっていうレベルか(笑)。あなたには「ちゃんとしよう」っていう欲望に欠けてるところがあるよなあ。

古市:ああ。ちゃんとしようとはしてない……だから、省エネですよね。

深澤:無駄なことがしたくないのかな。

古市:したくない。だから、世間からみて「このくらいならいいかなー」っていうギリギリの線を維持して、できるだけ労力なく生きていたい。

深澤:無駄な労力を省きたいのは、すごくよくわかる。だから私の場合は、女オンチなんだけど。女のオキテを守ろうとしたら、無駄な労力ばっかりかかるし(笑)

古市:そう無駄な労力は使いたくない。

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Profile
古市憲寿(ふるいちのりとし)
1985年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)などで注目される。 日本学術振興会「育志賞」受賞。著書に日本社会の様々な「ズレ」について考察した『だから日本はズレている』(新潮新書)などがある。最新刊の 『保育園義務教育化』(小学館)では、女性が置かれた理不尽な状況を描き、その解決策を示す。
Profile
深澤真紀(ふかさわ・まき)・右
コラムニスト・編集者。企画会社タクト・プランニング代表取締役社長
1967年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部社会専修卒業。卒業後、いくつかの出版社で編集者をつとめ、1998年、企画会社タクト・プランニングを設立。日経ビジネスオンラインで命名した「草食男子」は2009年流行語大賞トップテンを受賞し、国内だけはなく世界で話題になる。『輝かないがんばらない話を聞かないー働くオンナの処世術』、津村記久子との対談集『ダメをみがく――”女子”の呪いを解く方法』(紀伊國屋書店)など著書も多数。公式サイト http://www.tact-planning.com
古市憲寿(ふるいち・のりとし)・左
社会学者。慶應義塾大学卒業。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻相関社会科学コース博士課程に在籍中。内閣官房「国・行政のあり方に関する懇談会」「クールジャパン推進会議」メンバーなどを務める。著書に『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)

文/西山武志

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日経ウーマンオンライン

2016/01/13掲載記事を転載
成功した女性はモテない?~「女性の新しい魅力」とは。社会オンチの世渡り論