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転職天気図

才蔵 谷内 健一氏 / 清川 裕士氏

才蔵 谷内 健一氏 / 清川 裕士氏
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特定分野の製造系エンジニアに求人
今後は採用ニーズも多少上向くと予想

才蔵
採用コンサルタント
谷内 健一(やない・けんいち)(写真 右)
清川 裕士(きよかわ・ひろし)(写真 左)

[PROFILE]

谷内健一氏
1959年生まれ。東京理科大学を卒業後、大手電気メーカーに入社し商品企画・設計を担当。その後、人材ビジネス業界へ転進する。業界・職種はオールマイティーに対応するが、特に製造系、IT系エンジニアの領域が専門。「転職活動は自分の実力を測るのに絶好の機会。前向きな転職を」と求職者に呼びかける。

清川裕士氏
1964年生まれ。明治大学を卒業後、大手情報系サービス企業に入社し編集業務を担当。その後、人材ビジネスに転進する。現在は採用コンサルタントとして製造系、IT系を中心に幅広く手がける。「転職は自分に正直に」がモットー。

企業サイト http://saizou.com/

モノづくり大国日本の転職環境に明るい兆しが見られるか。大手企業を中心に人材紹介サービス、採用戦略コンサルティングサービスを手がける才蔵のコンサルタントである谷内健一氏、清川裕士氏両氏に、製造系エンジニアの採用動向と求職者へのアドバイスを聞いた。

製造業全体ではとらえがたい採用意欲

 当社は日本を代表する大手製造業のみならず、地方であっても勢いがある中堅・中小企業などとも幅広くお付き合いしています。各社のお話を伺う限り、世界的に広がった経済危機の影響もあり、総じて製造業全体で雇用が厳しいのは否めません。ただ、すべてが同じ状況にあるとはいえないようです。企業ごとで状況は違いますし、同じ企業であっても部門が異なると状況も変わってきます。

 実際、規模は小さくても高収益を上げている企業、今まで名前も知られてなかった特定分野で圧倒的なシェアを誇っている企業では、優れた人材を積極的に採用したいと考えているようです。

 また、環境問題に対する取り組みの強化もあり、大手環境関連の部品メーカーに明るい兆しが見られるのもうれしい話です。2010年度以降のマクロ経済の動向が見えにくいなか、需要を先取りする企業が出てきていることは私たちを勇気づけてくれますからね。今後は採用ニーズも多少上向くのではという予感を覚えます。

 それでも、人材の質を厳しく問う傾向はしばらく続くことでしょう。最近では、アナログ系ないし、アナログとデジタル両方に精通しているエンジニアやシステム全体をふかんできるエンジニアの需要が高いのですが、応募者はその分野での経験やスキルがあまりなく、ただかかわってみたいという方がほとんどです。倍率は高いものの、採用基準に該当される方がなかなかいないどころか、書類審査すらパスしないという状態です。

 逆に言えば、企業が求める条件をクリアしているのであれば、派遣社員として活躍されてきた方や外国人の方でもチャンスがあるということです。先日も、37歳で6回もの転職歴を持つ外国人エンジニアの転職を支援させていただきましたが、結局彼は大手企業にその実力を評価され、正社員として年収倍増という破格の条件で迎え入れられました。

転職タイミングを待つのも有効

 求職者にはやはり、転職活動で王道から外れないことを強くお勧めします。王道とは求職者のキャリアに一貫性があること。エンジニアとしての軸がぶれないのであれば、大企業から中堅企業へとか、国内だけでなく海外に活躍の場を求めるとか、業界を変えてみるなどをフレキシブルに考えるのも得策です。入れるところだけに行くという考えでは器用貧乏になるだけです。

 もっと言えば、退職者は例外としても、「この時期だからこそ転職をしない」選択肢もあるはずです。いくたびか苦難を乗り越えてきた製造業のなかには、今回の世界的な経済危機も、さらに成長するためのスキームを作り上げる絶好のタイミングであると位置づけているところが多数あります。人材も同様なのではないでしょうか。今は中長期的に自分の人生設計を思い描き、それに向かって準備をしていくストーリーを考える良い時期だと思います。何の準備もなく、転職しようとしても失敗は見えていますからね。

 私たちも、じっくりとお手伝いをさせていただきます。雨模様であった日本の製造業も来年度は少し薄日がさすことでしょう。企業が次にどのような人材を求めようとしているのかは、人事担当者だけでなく現場サイドからもヒアリングしている当社には情報が集まってきています。それらを的確に把握した上で、求職者のご要望とじっくりと照らし合わせながらサポートしていくのがコンサルタントの使命だと最近改めて認識しています。

転職天気予報 2009年(雨) → 2010年(曇り、ところによっては薄日)

求める人物像

発電プラント
エンジニア

CO2削減、新興国の発展等を背景に火力発電、原子力発電プラントエンジニアの求人ニーズは旺盛です。プラント開発には重電系の大型筐体設計、配管設計、モーター設計などのメカ系エンジニア、機器制御のための電機系エンジニア、総合的に発電プラントを制御する情報系エンジニア、施工管理、保守メンテナンスなど多くの活躍の場があります。

ハイブリッドカー、
電気自動車関連
エンジニア

環境にやさしいエコカーである次世代自動車の開発に関して加速度的にニーズが高まっています。モーター、電源およびインバータ、二次電池など新技術開発のため、経験のあるエンジニアは争奪戦が始まっています。今後、技術が商品力、価格に直結しているだけに技術力のあるエンジニアは益々多くの企業から必要とされるでしょう。