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成長するスポーツ自転車店舗を展開/株式会社ワイ・インターナショナル

成長するスポーツ自転車店舗を展開/株式会社ワイ・インターナショナル

自転車文化後進国、ニッポンは巻き返せるか

祖父の名前を店舗名にしたY'S上野店「ASAZO」(東京) 祖父の名前を店舗名にしたY'S上野店「ASAZO」(東京)

 吉田はこれまで欧米を回り、自転車とその国の文化を見つめてきた。気が付いたことは、日本の立ち遅れた自転車文化だ。かつて米国のマウンテンバイクの工場を見学した。そこでは、大胆に露出した女性の写真がべたべた張られた作業場でTシャツを着た職人が楽しそうに働いていたのを見て、ショックを受けた。「日本では、地味な色の工場服を着て、機械のように働くのが当たり前。米国とは感性が違いすぎる」と痛感した。

 ものづくりを得意とする日本では、1970年代まではほとんど国内で作り、自転車輸出国だった。ところが、自転車大国を誇っていた日本は、中国の安売り自転車攻勢に負けた。現在は国内の年間販売台数約1000万台の9割以上は中国、台湾などからの輸入自転車となっている。そして、高級なスポーツ自転車では、GIANT(ジャイアント)などの台湾メーカーが突出している。

 「外国勢では台湾ブランドが強い。日本メーカーは遅れに遅れて、1980年代以降にスポーツ自転車に取り組んだが、精密なものは作れるが、感性で大きく劣る。結局、欧州などで海外展開したが、うまくいかなかった」と振り返る。

 さらに米国で近年人気があるBMX(競技用小型自転車)やMTB(マウンテンバイク)について「シーズンオフのスキー場では、リフト規制もなくBMXやMTB愛好者が集まって楽しむ。ところが、日本では夏場は、スキー場のリフトには乗れないから、スポーツとして広がらないのだ」と説明する。

 国内の道路行政の立ち遅れを解消しながら、デザイン性に優れた海外ブランドに国内メーカーは太刀打ちできるか。「台湾、韓国では国を挙げて自転車への理解を深めて、サイクリングロード建設へ手を広げている。日本も、政府を含めて真剣に取り組んでほしい」と、注文をつけた。さらなる成長を遂げるにはサイクリングロードが増え、乗車マナーの向上が進み、ライフスタイルにもっと深く浸透することが欠かせない。

(本文中 敬称略 肩書き、会社データは2012年4月末現在)

株式会社ワイ・インターナショナル http://www.ysroad.net

最近の売り上げ

70億円(2011年)

従業員数

140人(正社員)

国内・海外拠点

【国内】
本社・埼玉県志木市 東京、千葉、埼玉など29店舗