ビジネスパーソンのキャリアアップ・転職について考えるニュース・コラムサイト

ランキング資格ランキング2016

第2回 コストVS パフォーマンス

第2回 コストVS パフォーマンス

世の中には様々な資格や検定が存在します。取得したい資格や合格したい検定が明確になっている人でも、キャリアアップや人事評価の対象になるのか、他人がどんな資格を取得しているのか、転職が有利になる検定はあるのかなども、少なからず気になるところ。

そこで、20~40代のビジネスパーソンを対象にアンケート調査を行い、「保有資格の満足度ランキング」「お役立ち資格ランキング」「取得したい資格ランキング」の3つに分類して、さまざまな角度からランキングを作成しました。また費用や評価など、資格を取得するうえでの気になる実情も公開します。資格の取得や検定の受験を検討している人もそうでない人も、今後の参考材料にしてください。

※掲載内容は「日経キャリアマガジン 資格・スキルランキング2016」(2016年1月12日発行)の記事を引用および一部を編集したものであり、結果は日経HR(日経キャリアマガジン)と日本経済新聞社が2015年11月に共同で実施したビジネス系資格調査を基に作成

第2回コストVS パフォーマンス

コスト(費用+時間・手間)「取得しやすさ」に注目、
独学も可能な資格が上位に

順位 資格名 合計 活用度 将来性
秘書技能検定2級者
8.26
4.13 4.13
ビジネス実務
法務検定®3級
7.80
3.70 4.10
危険物取扱者
(甲種、乙種、丙種)
7.70
3.97 3.73
4 日商簿記検定3級
7.46
3.83 3.63
5 IT パスポート
7.45
3.75 3.70
6 ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定2級
7.26
3.63 3.63
7 ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定3級
7.13
3.63 3.50
8 ビジネス実務法務検定®2級
7.09
3.91 3.18
9 日商簿記検定2級
7.04
3.70 3.34
10 第一種衛生管理者
7.00
3.55 3.45
さまざまな切り口で資格の特徴をつかむ

 総合ランキングで上位に入ったのは、いわゆる「コスパがよい」優等生資格だ。ここでは、満足度を測る4つのカテゴリーのうち、取得までの「コスト」である「費用+時間・手間」、取得後の「パフォーマンス」である「活用度+将来性」に分けて、ランキングした。

 「コスト」ベスト10位にランクインしたのは、いずれも総合ランキングで15位以内に入った資格だ。大半のビジネスパーソンは、仕事をしながら時間やお金をやりくりして資格取得を目指すのであって、「コスト」すなわち「取得しやすさ」が実現されなければ、トータルの満足度も高くなりにくい、ということだろう。具体的な顔ぶれを見ても、「秘書技能検定2級」「日商簿記検定3級」など、独学取得も可能な資格が多く挙がった。

 3位の「危険物取扱者」は国家資格だが、難易度はそれほど高くない。加えて業務との結び付きが強く、しっかりとした目的意識を持って臨む受験者が多いことから、相対的に「コストに対する負担感」が低めに抑えられた可能性がある。

 「パフォーマンス」でのベスト10位には、2つの傾向が見て取れる。1つは「社会保険労務士」「中小企業診断士」などの専門性が高い資格。業務を行う上で必須の場合も多い。もう1つは語学系やIT系資格。日々の仕事に即効性を発揮しそうだ。

パフォーマンス(活用度+将来性)仕事に生きるキーワードは
「専門性」「即効性」

順位 資格名 合計 活用度 将来性
社会保険労務士
8.50
4.30 4.20
中小企業診断士
7.82
3.73 4.09
電気工事施工管理技士
7.50
3.70 3.80
4 漢語水平考試(HSK)
7.25
3.50 3.75
5 応用情報技術者
7.24
3.62 3.62
6 マイクロソフト認定
7.19
3.64 3.55
7 一級建築士
7.08
3.50 3.58
8 TOEIC® テスト
(A レベル、860点以上)
7.00
3.29 3.71
9 PMP(プロジェクトマネジメント・ プロフェッショナル)
7.00
3.50 3.50
10 TOEIC® テスト (B レベル、730~860点未満)
6.88
3.06 3.82
自分なりの評価軸を設定し最適な資格を見つけよう

 最低限のコストで最大の成果を得るのが望ましいことは言うまでもないが、両方を実現するのは難しい。なぜなら「活用度」「将来性」の評価に直結するのは、高度な専門スキル、あるいは自身の付加価値を高められる難易度の高い知識であることが多いからだ。容易に取得できる資格は、スキルの差別化にはつながりにくい側面がある。「コスト」「パフォーマンス」両方でランクインした資格は1つもなかった。

 従って、ランキングを読みこなすには自分なりの「評価軸」を設定する必要がある。例えば「とにかく時間がないので、労力はかけられない」環境なら、「コスト」上位から、キャリアに合う資格を選ぶのがお勧めだ。