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上司や部下のジレンマを大解剖!働く30~50代の悩みのタネはどこに?

上司や部下のジレンマを大解剖!働く30~50代の悩みのタネはどこに?

 社会人としての経験年数に関わらず、仕事に関する悩みを少なからず抱えているビジネスパーソンは多いと思います。「それぞれの立場でどんなことに不満を感じているのか」「働く姿がお互いの目にどのように映っているのか」「板挟みとなるマネジャーならではの悩みは何か」――。
 この企画では、いわゆるマネジメント層と呼ばれる年代、そして目前となる層の年代となる30~50代の率直な思いを取り上げ、上司と部下の視点の比較やマネジメント層のリアルな心の叫びなどについて、各種のアンケート結果を基に紹介します。

※掲載内容は「社会人の大学院ランキング2017」(2016年7月13日発行)の記事を引用および一部を編集したもの

<各アンケート回答者の属性>
※アンケート1、2、3、4、7、10
第3回「上場企業の課長に関する実態調査」/産業能率大学調べ(2016.3)
従業員数100人以上の上場企業に勤務し部下を1人以上持つ課長651名の有効サンプルを集計
※アンケート6
株式会社アルヴァスデザイン「マネジメントに対する意識調査」(2015.10)
民間企業に勤務する管理職311名の有効サンプルを集計
※アンケート5、8、9
メディケア生命保険株式会社「若手と管理職の意識調査」(2015.11)
20~29歳で役職を持たない会社員・公務員500名と30歳以上で課長クラス以上の役職を持つ会社員・公務員500名、合計1000名の有効サンプルを集計

変化するマネジメント環境

家庭の事情で働き方に制約のある社員、非正規、外国人が増加

業務負担増に加え職場や部下が多様化

 職場のマネジメントを担う課長に3年前と比較した職場の状況を複数回答で質問したアンケートでは、「業務量が増加」が56.4 % と最も多く、次いで「成果に対するプレッシャーが強まっている」(34.3%)、「コンプライアンスのための制約が厳しくなっている」(33.5%)といった項目が上位にくる結果となっている。
 前回の調査との比較では、「外国人社員が増加」が4.3ポイントも増加。その他にも、「非正規社員が増加」が3.8ポイント増、「家庭の事情で、労働時間・場所に制約がある社員が増加」が2.1ポイント増、「メンタル不調を訴える社員が増加」が1.4ポイント増となっている。職場でのダイバーシティーやワーク・ライフ・バランスの浸透に伴い、介護や育児への配慮が必要な社員や外国人社員の増加を示す項目が上昇する傾向が読み取れる。

あなたが管理する職場の状況は、3年前と比べてどのように変化していますか?(複数回答)
3年前と比較した職場の変化(第1~3回)

出典:第3回「上場企業の課長に関する実態調査」/産業能率大学調べ

プレーヤーとしても結果を求められるマネジメント層

プレーイングマネジャーが一般的

 課長に対してプレーヤーとしての仕事の割合を質問したところ、プレーヤーとしての仕事の割合が1~50%という回答者は54.8%を占め、過去2回の調査と同様に過半数を占める結果となった。
 一方、「プレーヤーとしての仕事はない」というマネジメント業務に専念している回答者は3回の調査とも1%前後にとどまっている。つまり、99%以上の課長がプレーヤーとしての業務とマネジメント業務を兼任しているという結果となった。
 業務の中心はマネジメントだが、プレーヤーとしても期待される働き方に大きな変化はみられない。プレーヤーとして業績向上をリードしつつ、職場環境の変化に合わせて柔軟にマネジメントするスキルが、これからの課長には求められそうだ。

プレーヤーとしての仕事の割合(第1~3回)
現在のあなたの仕事におけるプレーヤーとしての仕事の割合はどの程度ですか?

出典:第3回「上場企業の課長に関する実態調査」/産業能率大学調べ

立場が変わるとストレス原因も微妙に変化

「人間関係」「給料」「ミスの押し付け」に不満が集中

不満の先にある将来への不安

 では、仕事や会社に対する不満にはどのようなものがあるのだろうか。強いストレスを感じる仕事上の出来事について質問したところ、若手、管理職ともに、「職場での人間関係が険悪になる」が44.2%で最も多く、次いで「他人のミスを押し付けられる」、「減給・減俸をされる」が上位に選ばれる結果となった。
 ランキングを比較すると、若手は、「サービス残業を強要される」(4位)や「長期間、忙しい状態が続く」(6位)などが管理職と比べて上位となり、管理職は「上司から見放される」(5位)や「後輩・部下から見下される」(7位)などが若手と比べて上位となった。労働環境にストレスを感じる若手と、周囲からの評価にストレスを感じる管理職、といった特徴が見受けられる。

もし、起きたら我慢できないほどの強いストレスを感じてしまう、仕事上の出来事とは何か(複数回答)

出典:「若手と管理職の意識調査」/メディケア生命保険調べ

部下の育成と自分の成果に管理職は大忙し

チームでも個人でも求められる成果

 次に民間企業に勤める管理職ならではの悩みにスポットを当ててみた。選択肢の中から当てはまるものを複数回答で尋ねてみた結果、最も多かった回答が、「人を育てること」( 71・1%)となった。しかし、管理職でありながら、上位5項目のうち2項目(「成果を上げること」、「新しいものを生み出すこと」)はプレーヤーとしての悩みでもあろう。
 上場企業の課長に対して、プレーヤーとしての業務がマネジメント業務に何らかの支障があるかを尋ねたアンケートでは、「とても支障がある」「どちらかと言えば支障がある」という回答者は58・3%に達しており、「どちらかと言えば支障はない」「全く支障はない」という回答者を上回っている。プレーヤーとしての負担がマネジメント業務を圧迫していることがマネジメント層の悩みを深めていると言えそうだ。

あなたがマネジャーとして悩んでいることは何でしょうか?(複数回答)

出典:「マネジメントに対する意識調査」/アルヴァスデザイン調べ

プレーヤーとしての活動は、あなたのマネジメント業務に何らかの支障がありますか?

出典:第3回「上場企業の課長に関する実態調査」/産業能率大学調べ

強化したい戦略思考力、構想力

未来への教科書は身近にある

広い人脈と課題把握力が重要

 若手の目には、管理職がどのような存在として映っているのだろう。若手に対して、直属の上司のすごいと思う能力は何か聞いたところ、「業務知識・能力」が43.0%で最も高く、「人脈( 顔の広さ)」(27.0%)が続いた。業務を遂行する知識とスキルはもちろん、社交的で交友範囲が広い点も評価している傾向が見受けられる。
 反対に管理職に対して、直属の部下に足りないと思う能力について聞いたところ、「業務知識・能力」(25.2%)、「課題把握力」(23.0%)、「社内営業力」( 22.8%)、「意思疎通力」(21.4%)、「人脈」と「時間管理能力(タイムマネジメント)」( ともに21.0%)が続いた。業務知識・能力はもちろん重要だが、上司のすごいと思う能力でも上位となった、人脈、課題把握力はキャリアアップの鍵を握っていると言えそうだ。

上司のすごいと思うところ、部下に足りないと思うところは何か(複数回答)

出典:「若手と管理職の意識調査」/メディケア生命保険調べ

精神力だけでは現状は変わらない

昨日の自分を超えていくために

 とはいえ、マネジメント層の人材も現状に立ち向かい、成長を模索しながらキャリアを重ねている。上場企業の課長に対して、今後強化したいと考えている能力を尋ねてみると、最も多かった回答が、「戦略的に物事を考える力」(37.2%)。次いで「語学力」(35.3%)、「職場の構想を描く力」(24.4%)となった。個人の経験と知識だけでは対応が難しい問題に直面し、自分自身の能力に限界を感じている人も多いようだ。
 ビジネス環境が大きく変化する中、勘や勢い、独学では解決が難しい問題は増えている。そんなときに必要になるのが、〝自分を変えること〟である。交友関係や時間配分、居場所を変えることで人は変わることができる。その意味で、限られた時間の中で、良質な学びとさまざまな経歴を持つ仲間との議論を通じて視野を広げることができる大学院は、自分を変える方法の1つとなるはずだ。

あなた自身、今後強化したいと考えている能力をお選びください(複数回答)

出典:第3回「上場企業の課長に関する実態調査」/産業能率大学調べ