しごと & くらし フェス2017 広島県府中市は、広島県東部に位置する人口約4万人の小さなまちです。その昔、備後国府が置かれた歴史文化都市ですが、金属、機械器具、味噌、家具・木製品などの全国に誇る「ものづくりのまち」で、世界的に活躍している企業や、急成長を遂げている企業もあります。そこで、この度、これらの企業・団体といっしょに府中市をアピールするため、「しごと&くらしフェス2017」を都内で開催します。

イベント概要

「広島県府中市 しごと&くらしフェス2017」

広島県東部に位置する府中市は、産業機械、自動車部品、モダン家具、シューズ、電子機器、再生燃料、味噌など、様々な産業に溢れた「ものづくりのまち」です。
世界で活躍する大手上場企業から、急成長を遂げているベンチャーまで多くの事業所が集っています。

「広島県府中市 しごと&くらしフェス2017」では、同市で注目の企業・団体が東京に集い、移住・転職を考える皆さんの疑問にお応えします。
地方暮らしでこそ実現できる、新しいキャリアと暮らしを体感できる一日です。ぜひお気軽にお越しください。

開催日 2017.11.19(sun)
時間 13:00-16:00(12:30開場)
会場 TKP有楽町会議室[ MAP をみる]
東京都中央区八重洲2-8-1 日東紡ビル4F
内容 ■パネルディスカッション
「広島県府中市で見つける新しいキャリア」
参加企業・団体の担当者が集い、府中市の仕事と暮らしについて本音でトークします。

■しごと&くらし相談ブース
暮らしや教育・住まい・環境など、移住に関する相談ブースと、参加企業・団体による転職相談ブースを実施します。

主催 広島県府中市(企画財政課)
参加企業・団体 株式会社オガワエコノス、社会福祉法人静和会、株式会社タテイシ広美社、
株式会社ニチマン、NPO法人府中ノアンテナ

来場者にはプレゼントも!(事前エントリーの上、来場の方優先)

1.府中市の特産品を各30個ずつ合計60個、先着順にどちらかをプレゼントします。

浅野味噌「フリーズドライ味噌汁5食入り」
■浅野味噌:http://asanomiso.co.jp/SHOP/133703/list.html

竹岡染工「カープのペン立て」
■竹岡染工:http://www.some-ohshimaya.sakura.ne.jp/carp.html

2.日経BP社の書籍を、先着順60名にプレゼントします。

「スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール」
■日経BP書店:http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/255540.html

事前エントリーは終了しました。
当日参加も可能ですので、お待ちしております。

びんごで働く

ものづくりを支える街「びんご府中」で働く

大手上場企業からベンチャーまで約2500事業所が集う広島県府中市。かつては府中家具や備後(びんご)がすりで全国に名を知られた街では今、産業機械、自動車部品、モダン家具、シューズ、電子機器、再生燃料など、様々な「現代ものづくり」が展開されている。「びんご府中」のものづくり企業と、それを支える様々な関連分野の企業が、大都会とは異なる時の流れの中でじっくりとキャリアを築いていこうとする人材を求めている。

                                                                                                                                                                                                          

 「スピングルムーヴ」という個性的なデザインのスニーカーブランドをご存じだろうか。十数年前のパリコレクションやミラノコレクションへの登場をきっかけに、その後、日本のセレクトショップなどが注目するようになった国際ブランドだが、実はこれを作っているのが広島県府中市の企業、スピングルカンパニーだ。

 こういう説明をすると、流行の波に乗る会社という印象を持たれるかもしれない。だが実際の姿は、むしろ逆だ。目指すのは流行に左右されない、履き心地を重視した日本製の靴づくり。靴の本体とゴム底を接着し、釜で熱と圧力をかけてしっかり結合させるという、19世紀の米国で生まれたスニーカーの基本製法にこだわり続けている。ほとんどが手作業であり、生産効率は決して良くない。だが、底がはがれにくい靴、型崩れしにくい靴を生み出すために、手間を惜しむことはしない。

スピングルカンパニー

 スニーカーを企画・生産・販売するスピングルカンパニーは、多様なゴム製品を提供しているニチマングループの一員だ。メンズ、レディースからキッズ向け、介護向けまで幅広いフットウエアを開発・販売するニチマンや、環境にやさしい天然ゴムを主原料とした床材を製造・販売するニチマンラバーテックといった系列企業も、本社を府中市に置いている。ものづくりをこつこつと極めたい人から世界を舞台にチャレンジしたい人まで、多様な人材が同グループの各所を支えている。

大手もベンチャーも現代ものづくりに挑戦

 府中市の成長企業を、もう1社見てみよう。看板の製作・施工から業容を拡大して、今では電光表示システムなど「デジタルものづくり」の世界で業績を伸ばしているタテイシ広美社だ。

 府中の市街地から尾道自動車道インターチェンジに向かう、山と川に囲まれた緑豊かな地域に、社屋がある。製品の企画、デザインのほか、電子製品のソフトウエア開発も行うオフィス空間や、新鋭の加工機械が並ぶ製作スペースでは、作業に集中する若い社員の姿が目につく。

 ここから生まれる独自性の高い製品が同社の強みだ。たとえば、災害発生時にも使える消費電力の小さい電子ペーパーと、普段、利用者がタッチして情報を選べる便利な液晶パネルとを組み合わせた公共情報表示システム。こうした製品を、首都圏の大手企業と共同で開発する機会も多い。製品の納入先は、地元の大型商業施設から、全国各地の公共施設などへと拡大している。さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた需要の増加が、同社の活躍の場を広げそうだ。

 「看板とはそもそも情報を伝達するツール。だから看板づくりの仕事を、情報伝達の仕事へと進化させようとしている」と経営者は語る。この言葉が、既存のものづくりに満足せずに新たな挑戦を続けていく社風を象徴している。

タテイシ広美社

 オフィスの真ん中には大きな作業テーブルがあり、話い合いが必要になれば、すぐにその場に集まる。オープンで機動力のあるコミュニケーションが同社の特徴。社員の平均年齢は35歳で、年齢や性別にかかわらず、能力の高い社員には裁量が与えられる。一方で、多様なスキルアップの機会が用意されている。最新の技術やデザインを学ぶための、米国をはじめとする国内外の各地への研修旅行や、社外の各種講習への参加、社内の講習などだ。

 こうした2社に限らず、府中には、マーケットで高い評価を受けながらも拠点を大都会に移すことなく、地域とともに歩み続けるものづくり企業が多い。大企業では、グループ全体で約9000人の社員を抱えるリョービがそうだ。同社は北米の自動車メーカー向けに主要部品を供給するなど、世界を舞台にビジネスを展開している。一方、会社の規模は小さくても特徴ある製品を作る企業としては、たとえば池田工業。同社は、音楽ファンにはよく知られたレコードプレーヤー、テクニクスSL-1200のターンテーブルを一手に製造しているほか、電気自動車や新幹線などの部品の製作も手がける。

池田工業

ものづくりのための人づくり、街づくりを仕事に

 このような、現代のものづくりのまちを支えているのは、実は製造業だけではない。物とともに、人や街をうまく循環させる関連産業の存在があってはじめて、ものづくりのまちが輝きだすわけだ。

 たとえば、環境関連企業のオガワエコノス。同社の主要業務の一つである廃棄物処理は、ともすれば厳しい職種と思われがちだが、同社の場合は、不思議なほど様子が異なる。府中市民のほとんどが好印象を抱いているのだ。市内を頻繁に行き交う、社名を掲げた清潔な運搬車両や職員のユニフォームを見かけたり、職員からさわやかな挨拶を受けたりするのだから、無理はない。同社のブランドは地域にしっかりと定着している。

 廃棄物処理工場の中にライブカメラを設置し、稼働する工場の様子を常にホームページ上に公開しているのは、清潔で安全な職場づくりを実現しているという、同社の自信の表れだ。また、廃棄物から再生燃料を生み出す事業にも取り組むなど、ものづくりの循環を実践している。子どもたちの工場見学を積極的に受け入れたり、学校への出前授業も行ったりしており、地域環境に関するひとづくりという面からも、地域に貢献している企業だ。

環境関連企業のオガワエコノス

 ものづくりのまちを福祉の面から支援する法人も、市内にある。社会福祉法人の静和会だ。同法人の特徴は、単に福祉だけを目的とするのではなく、ものづくりのまちで生きてきた地域の高齢者や障害者が社会とのつながりを持てる街を築き上げていこうとしている点だ。

 たとえば、同法人が市内に展開しているレストランは、障害者たちの就労の場であるとともに、利用する地域の人たちや観光客に対しても貢献する場、という位置づけ。そのうちの一つ、府中市街から車で30分ほど山道を登った羽高湖の近くにある里山レストラン「村の灯(あかり)」と宿泊施設「湖畔の家」は、かつての森林組合の施設を利用して2016年から同法人が運営を始めた。レストランではイタリア料理の修行をしたシェフを迎え入れ、地元の野菜を生かしたメニューを提供している。

里山レストラン「村の灯(あかり)」

 同法人では今後、飲食施設に限らず、障害者や高齢者が市民と触れ合いながら働き、暮らす場を増やしていこうと考えており、そうした場づくりに取り組んでみたい意欲ある人材を募集している。

都会と異なる地域のスケールに身を置いて働く

 企業とは異なる視点で、ものづくりのまちを支える活動を続けているNPO法人「府中ノアンテナ」の存在も見逃せない。同法人ではいま、事業拡大を視野に入れて、初の常勤職員を採用しようとしている。

NPO法人「府中ノアンテナ」

 同法人はそもそもメンバーの過半を市外出身者が占めていたこともあり、市内のものづくり企業が気づいていない価値を、“よそ者”の視点で掘り起こそうと、ものづくりの新たな可能性に挑戦してきた。これまでの実績として、地域の木工メーカーと連携して、子どもたちが木と触れ合うきっかけとなるおもちゃづくりなどを手がけ、木育事業を推進してきた。既存のメンバーと連携しながら新たなプロダクトを生み出す仕事をしてみたい同志を、同法人は求めている。

 このように地域で循環するものづくりと、それを支える人づくり、街づくりを牽引している企業や団体の情報は、都会で暮らしているとなかなか触れる機会がないかもしれない。都会とは異なるスケール感の、地域という社会をベースにして働く――そんなキャリアの磨き方も、選択肢に加えてみてはいかがだろうか。

(写真:小谷直正・宮脇亮平ほか、資料:府中市「creative WORK & enjoy LIFE GUIDEBOOK 2017-2019」、つぎのて「こつこつ」)

びんごで暮らす

暮らす場「びんご府中」の魅力

暮らす場「びんご府中」の魅力

自然に身を浸したい時、街で遊びたい時、思い立ったらほんの何分かでどちらへも行けるのがコンパクトシティ「びんご府中」の魅力。昼ご飯は、カリッとした食感が特徴のご当地お好み焼き「府中焼き」。趣のある古い建物の、おしゃれなカフェやパン屋さん。これらの若いオーナーさんたちと交わす、たわいのない会話も、びんご府中で暮らすだいご味だ。

                                                                                                                                                                                                          

                                                                                                                                                                                                          

 広島の観光地として世界に知れ渡っているのは、県の西部にある原爆ドーム(広島市中区)や宮島の厳島神社(廿日市市)だ。一方で、その地域ならではの自然や食を体験したいこだわりの旅を求める国内外の人たちの間で、静かに人気が高まっているのが、県東部の備後(びんご)エリア。府中市は、そのほぼ中央に位置している。

 市街地の片隅には、大正時代に造られたレトロな建物や庭園などが残っており、街の歴史を感じさせる。それらの空間を活用してカフェやレストラン、ショップを開きたいと、大都会からUターン、あるいは別の地域からIターンで移り住む人たちが、じわじわと増えている。旅で訪れた人も、地域で暮らす人も気軽に立ち寄る、そうした街のスポットをいくつか紹介しよう。

 古くから続く商店街の近くにある店舗「季(き)のむら」。かつては印刷工場とそこで働く人たちの住居だった大きな古い建物を、デザイナー経験のある松岡季絵さんがカフェを営むために借り、自分でリノベーションをしてつくり上げたユニークな空間だ。

古くから続く商店街の近くにある店舗「季(き)のむら」

 坪庭に面した縁側に沿って並ぶ和室では、府中の四季を肌で感じながら過ごすことができる。カフェのメニューで人気なのは、お寺で本格的な精進料理を学んだことのある季絵さんが、地元で獲れた野菜類でつくるランチだ。建物の中は、美容室やバーなどの店舗ともシェアしており、一角には雑貨ショップやギャラリー空間もある。

 季のむらは、初めて訪れる人にも顔なじみにも、居心地のよい場となっている。府中を時おり訪れ、シェアオフィスのように使う人もいる。移住を考えている人に対しては、季絵さんが空き家探しやリノベーションの相談に乗ることもある。

地域の人たちにしっかり向き合う店

 市の中心から少し離れた地域には、また雰囲気の異なる、個性的なレストランがある。たとえば、江草欣治さんと真里さん夫婦が営む「たべりカフェ」。ヒレカツやローストビーフなどの肉料理が評判の店だ。

 「夫婦2人でできることには限りがあり、たくさんの方々に来ていただいてもお待たせしてしまう。それよりも一人ひとりに十分に楽しんでいただくことを心がけている」と欣治さんは言う。大がかりな宣伝をすることなく、来店者に再び足を運んでもらうための努力に専念している。たべりカフェに限らず、府中にはこのように地域の人たちにしっかり向き合った営業をしている店が多い。

江草欣治さんと真里さん夫婦が営む「たべりカフェ」

 次は府中での、日常の「食」を支えるスポットに目を移そう。その一つが「小さなパン店おがわ屋」だ。国道に面して建っていた木造の寄棟の建物を改修し、店舗として使っている。店主の小川真由美さんのモットーは「背伸びをしないでゆっくりと」。営業時間は午後3時ごろから8時ごろまでで、臨時休業の日もある。品ぞろえも真由美さんの新しい試みによって変化することもある。24時間営業のコンビニエンスストアもある国道沿いで、「今は開いているのかな」「何が買えるのかな」と思わせてくれる店は、かえって新鮮だ。

 真由美さんも、インターネットなどを使った一方的な情報発信には消極的で、出会った人たちとのつながりを重視している。民家風の建物の中には、そこで会話が生まれることを期待するかのように、地域の人たちが作った雑貨の売り場や、手づくりの家具を並べたイートインスペースがあり、ついゆっくりしたくなる。

「小さなパン店おがわ屋」

ひいきの店を探す楽しみ

 府中市内で最も目につく食のスポットは、「府中焼き」の店だろう。広島県内には地域ごとに、ご当地お好み焼きがあるが、その一つ、府中焼きは牛や豚のひき肉を使うのが特徴。ひき肉の脂で外はカリッと、中は大量のキャベツとそばで、フワッとした食感が味わえる。市内には数十軒の店があるといわれるが、店ごとに味が異なる。

 地域の人たちは、各々ひいきの店を持っていて、足を運ぶ。時には焼きたてを持ち帰り、自宅の食卓に並べることもある。最近ではデリバリーを行う店も登場している。一方で街を訪れる人は、好みの店に出会うまで渡り歩く、という楽しみ方もできる。

 粟根健太さんが営む府中焼き店「あわけん」。市の中心部にある公共施設、地域交流センターの中に店を構える。ガラス張りの建物の中は明るく、カウンター席のほかにテーブル席もあって、カフェのようなおしゃれな空間だ。観光案内所と同居していることもあり、観光客が立ち寄ることも多い。

粟根健太さんが営む府中焼き店「あわけん」

 店主の粟根さんは30歳代前半と若いが、15年を超える経験を持つベテランだ。鉄板の上での流れるような手さばきに見とれているうちに、注文した府中焼きが目の前に運ばれて来る。あわけんの府中焼きは、外と中との食感の違いの、絶妙なバランスが特徴だ。

 府中の地域食材を手に入れたいときは、2016年10月にオープンした「道の駅びんご府中」に行けばよい。道の駅は周辺の地域にも既にいくつかあり、府中は後発となる。だが、ほかの道の駅が遠方からの集客を強く意識しているのに対し、ここは地域の人たちの暮らしとの関わりを重視している点が特徴といえる。

 市内の諸毛(もろけ)町で獲れるゴボウは、柔らかさが特徴だが収穫量が限られていることから、「幻のゴンボウ」とも呼ばれている。ほかにも、農業が盛んな府中では各地で多様な野菜類がつくられており、それらが毎朝、道の駅に集まってくる。季節によっては旬の食材が大量に並べられ、破格の値段で売り出されることもある。

身近な自然で遊び、昔栄えた街で人と触れ合う

 ここまで、府中の街なかのスポットを数々見てきたが、府中のもう一つの大きな特徴は、周辺に身近な自然や観光のスポットがある点だ。

 海のない府中では、川が水遊びの場となる。夏の観光スポットとして有名なのは「三郎の滝」。約30mにわたって緩やかに続く岩肌を流れる滝の水に乗って、ウオータースライダーのように滑ることができる。そのほかに、川泳ぎや釣りのできる「河佐峡」もある。また、標高500mの湖を中心にキャンプ場や遊歩道などが整備されている「羽高(はたか)湖森林公園」は、一年じゅう自然を満喫できる場。春は桜の名所として、その他の季節も散策などを楽しみたい人たちが集まってくる。

 市の北部の上下(じょうげ)町には、府中の中心部とは異なる趣の街並みがある。島根県の石見銀山から産出される銀の中継地として近世から栄えたなごりとして、白壁やなまこ壁の土蔵、町屋が多く残っている。毎年2月から3月にかけて街をあげて開催されるひなまつりのときには、通りを歩く観光客を建物の中に招き入れて、案内してくれる。一般的な観光地とはひと味違った、地域の人たちとの交流ができる。

 これらのスポットはいずれも、市の中心部から車で数十分で行ける。このように府中には、大都会では味わえない暮らしができる街のスポット、自然のスポットが各所にある。

市の北部の上下(じょうげ)町

(写真:小谷直正・スタジオM・宮脇亮平ほか、資料:広島県観光連盟「お宝あるある広島県」・つぎのて「こつこつ」)

出展企業情報

お問合せ

広島県府中市企画財政課 TEL:0847-43-7118