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ビジネスで役立つ!ことばのお作法

第11回 総集編 SNS躍進で重み増す

第11回 総集編 SNS躍進で重み増す

プロフィール
山田敏弘(やまだ・としひろ)岐阜大学教育学部シニア教授(専門:日本語学・方言学)
1965年岐阜県生まれ。名古屋大学卒。名古屋大学大学院博士課程前期課程修了。大阪大学大学院博士課程前期課程を経て博士取得(文学)。国際交流基金派遣日本語教育専門家としてローマ日本文化会館で勤務経験を持つ。著書は「国語を教える文法の底力」「国語教師が知っておきたい日本語文法」(くろしお出版)、「日本語のしくみ」(白水社)、「日本語のベネファクティブ」(明治書院)、「その一言が余計です。」(ちくま新書)、「あの歌詞は、なぜ心に残るのか」(祥伝社新書)など。

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面接編     :第1回 / 第2回 / 第3回
電話・メール編 :第4回 / 第5回 / 第6回 / 第7回
あいさつ・お礼編:第8回 / 第9回 / 第10回

 これまで面接編をはじめとしてシーンごとに連載してきた「ビジネスで役立つ!ことばのお作法」。
今回はおさらいの意味を込めて、これまで紹介した内容を基に総括します。

 ラインにフェイスブック、ツイッター、インスタグラム――。2014年12月にはインスタグラムの利用者が3億人を突破し、サービス開始から4年でツイッターの利用者を上回ると報道されるなど、SNS(交流サイト)を取り巻く環境は変化に富み、進化も急激で、躍進は目を見張るばかりです。

 既に情報発信の最前線と言えるなか、転職サイトも例外ではなく、転職活動をしている人や検討している人に向け、SNSを利用した効果的なサービスを展開しようと、あの手この手と試行錯誤している最中にあります。

 さまざまな動画や写真が活用されるSNSにあって、改めて重みを感じさせられるのが言葉。使い方や表現の仕方ひとつで不快にも愉快にも受け取られてしまうのは、新たなコミュニケーションツールとしてSNSの進化をはじめ、取り巻く環境がどんなに変わっても普遍であることに変わりはありません。

 「面接編」で触れていますが、言葉の使い方には流行があり、言葉も進化します。例えば敬語などは意識するあまり、妙にかしこまって二重敬語を使ってしまいがち。誤用が一般的に認識され、むしろ正しいように感じられていく場合もありますが、誤用は誤用。かえって不自然さを印象付けかねないため、自分の流儀に慣れてしまっている人はそういうときこそ、言葉の基本に立ち返ることが重要になります。

 職務経歴書や転職活動の面接、ビジネスの大事な局面などでは特に、否定的な印象を与えないように、日ごろから主文末に未来の肯定表現を用いるように心がけましょう。書き言葉だけでなく、話し言葉で「い」や「ら」を抜かないように気を付けることも忘れずに。「電話・メール編」で紹介した声に抑揚をつけて際立たせるプロミネンスという手法を用い、正しさと伝わりやすさを使い分ける意識も大切です。

 年末年始や年度の終わりの時期は、お世話になった人への感謝の気持ちなどをいろいろな形式で言葉にする節目の時期。さりげない言葉を添えるなど「あいさつ・お礼編」では手書きの良さに着目しましたが、SNSでも手書きは個性として光ります。デジタル化社会となっても、職務経歴書や自己PRを手書きする必要性は、まだまだあります。決して上手ではなくても丁寧に書いた文字、そして肯定表現で自己を表現できるように、「手で書く」準備は怠らないようにしておきたいものです。

 これからも「ビジネスで役立つ!ことばのお作法」では新しいシーンを想定して「言葉の使い方」に焦点を当てていきます。参考になる要素はぜひ、実践してみてください。

(編集部 清家)

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