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金融人材のゆくえ

2013年後半-2014年前半見通し

2013年後半-2014年前半見通し

エグゼクティブ・サーチ・パートナーズ 代表 小溝 勝信氏

海外向けセールスに期待

2013年半ばから、日本株を購入しているのは海外投資家と個人であり、年金等の機関投資家は基本的に売りスタンスであるといわれています。機関投資家が売るのは、株価上昇でポートフォリオにおける日本株の比率が上がり過ぎているからとのこと。

人材需要→○

株価の急上昇を受けて日本株関連の人材採用がありました。具体的には、米系と欧州系の投資銀行2社と日本のメガバンク系証券会社3社が、日本株のトレーディングとセールスのプロをおのおの数人採用していました。また、某日本の証券会社が日本株のプロップ・トレーダーを探していました。人材を供給したのは、日本株ビジネスを縮小する一部の米国投資銀行と欧州系でした。従って、採用の対象は海外の機関投資家に対するセールス担当であり、主として外人プロでした。日本の証券会社の支店のリテール向け営業スタッフは超多忙で、悲鳴を上げているとのこと。こちらも期待できそうです。

ヘッジファンド

世界のヘッジファンド残高は順調に増えており、2013年3月末で前年比11%の増加でした。5月末のバーナンキ発言で6月のヘッジファンドのパーフォーマンスは悪化しましたが、その後回復しているようです。

日経平均株価の急騰は海外ヘッジファンドの仕掛けによるといわれます。ヘッジファンドが日本株は長期的に値上がりするとみているかは分かりませんが、少なくとも日本の株価は海外市場に比較して割安であり、アベノミクスにより短期的には上昇すると見ているのでしょう。日本を対象にするヘッジファンドの数は3月末で367社に及び、リーマンショック直前の349社を上回っています。運用残高でも前年比1割拡大しています。

しかしながら、海外の大手ヘッジファンドが東京オフィスで人材を採用したという話は聞こえてきません。

彼らは、海外から日本株の情報を十分に入手できるので、東京オフィスを拡大する必要はないのであろう。日本株が注目される中で、幾人かの日本人プロが和製ヘッジファンドを立ち上げ、富裕層向けの資産運用を始めています。しかし、世界のヘッジファンドを相手に戦える日本人のファンドマネジャーは極めて稀です。

人材需要→×

「ヘッジファンドマネジャーになりたい」と志す若手が多くいます。しかし、ヘッジファンドはグローバル運用であるため高度の英語力を要し、通常の日本人の英語力ではムリでしょう。また、日本人ファンドマネジャーは、トレーディング力でも外人プロには太刀打ちできないといえます。求人は、人材難で望めないでしょう。

資産運用

人材需要→△

アベノミクス効果による日経平均株価の上昇もあってか、この数か月「人材の動きも活発でしょう?」との質問を受けることが多い。しかし、確かに求人数は増えているものの内容をみると、リーマンショック以前のような「増員は少なく、「後任の採用が多い。また、人員を減らした外資系もあり、運用業界全体の従業員数が大幅に増えているわけではない。さらに、運用会社が求める人材が少なく、雇用のミスマッチが続いていると思います。