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女性リーダーが教える!しなやかなキャリアを築く“マイルール”

女性リーダーが教える!しなやかなキャリアを築く“マイルール”

 東京ミッドタウンで12月2日(土)より2日間にわたって開催された「WOMAN EXPO TOKYO 2017 Winter」。トークセッション「女性リーダーが教える!しなやかなキャリアを築く“マイルール”」には、大手企業で活躍中の女性リーダー3名が登壇。チームを率いるリーダーとして心がけていることや仕事術、理想のワークライフバランスなどをテーマにトークを展開した。

 パネリスト紹介 

石田 美和子

アビームコンサルティング株式会社
プロセス&テクノロジー ビジネスユニット
ITMSセクター マネージャー

石田 美和子

青山学院大学国際政治経済学部卒業後に新卒入社し、現在11年目。
金融系クライアントの基幹システムを8年担当し、システム開発および保守プロジェクトのノウハウを習得。その後システム導入後保守サービスの立上げ、複数のシステム導入プロジェクトのマネジメントなどを担当し、現在は大規模プロジェクトのマネジメントに日々奮闘中。2年目よりCSR担当者を兼務し、部署の立上げから社内外への展開を推進している。
小谷 美樹

積水ハウス株式会社
経営企画部 ダイバーシティ推進室 部長

小谷 美樹

1988年、積水ハウス株式会社に入社。大阪特建事業部設計課で設計を担当。92年一級建築士取得、93年、結婚を機に本社技術部・開発部・技術研究所へ異動。出産、育児休業を経て復職し、97年に開発部主任、2004年に開発部課長に昇格。13年に大阪南支店設計課統括課長(設計長)に就き、2014年より現職。
2011年 「ぐるりん断熱の開発」で社内表彰 他
2017年 大阪商工会議所主催 第二回大阪サクヤヒメ表彰「大阪サクヤヒメ大賞」 受賞
岩下 純子

株式会社パソナ 執行役員
パソナキャリアカンパニー 人材紹介事業部門
女性活躍推進コンサルティングチーム

岩下 純子

大学卒業後、大手通信会社へ入社。同社退職後に専業主婦、派遣社員を経て2003年5月に(株)パソナ大阪支社へ入社。
名古屋支店立ち上げを経験後、東京へ異動。2006年1月マネージャー就任。エグゼクティブグループの立ち上げなどののち、産休・育休を取得。復帰後は、事業推進統括部長として、中途採用、研修、営業支援などの部門を統括。現在は人材紹介事業部門における金融統括部の責任者と女性活躍推進コンサルティングチームの責任者を兼務。5歳の娘をもつ母でもある。

 モデレーター 

浦 亜弓

クインテグラル パートナーファシリテーター
人事コンサルタント

浦 亜弓(ウラ アユミ)氏

広島安田女子大学卒業。英会話イーオンに入社し講師の採用教育を担当。その後、英国系大手リクルーティングファームで外資系金融機関へ採用サービスを提供。また、米国系総合化学メーカーダウ・ケミカルでは、アジアパシフィック地域における人材開発の実行リーダーを務め、13カ国で各種トレーニングやセミナーを実施。2006年に独立し、人事コンサルタントやAMA研修等の講師業に従事。子供帯同で海外出張もこなす。

トークセッション

チャレンジを繰り返したからこそ
今のキャリアがある

 現在の仕事内容と役割、仕事への意欲などをお聞かせください。

石田 私はITを活用したコンサルティングサービスを提供する部署に所属していて、運用保守サービス、大規模なシステムの基盤更改などのプロジェクトマネージャーをやっています。文系出身の私がシステムやコンサルティングの仕事をするのは大変だと思いましたが、克服しなければならないことだと感じて前向きに取り組んできました。CSRにも携わっており、部署の立ち上げも行いました。コンサルタントは常に課題解決に携わっていることから、チャレンジングな場面が多いので、それを乗り越えて自分の成長を実感できるのがやりがいだと感じています。

小谷 会社人生29年になりますが、これまで3つのステージを経験してきました。第1ステージは、入社から27歳で結婚するまで担当していた設計の仕事です。約100棟の賃貸住宅を設計しました。第2ステージは、研究開発職として技術部に転勤になり、省エネや内装部材の開発をしておりました。グループリーダーとしての期間も含めて約19年間開発に携わったことになります。第3ステージは、2012年に本社から支店に設計職として転勤し、設計長をやらせていただいた時期です。その後、2014年にダイバーシティ推進室を設立するということでまた本社に戻りまして、現在は女性活躍、女性管理職の育成、両立支援、働き方改革などを進めています。

岩下 私は転職支援サービスを展開している事業部に所属しております。その中に女性活躍推進コンサルティングチームという部門があり、チームの責任者をやっています。具体的には研修、採用、風土改革、女性のキャリア形成についてのアドバイスなど、企業に向けた女性活躍推進の取り組みを支援しています。大学卒業後は大手通信会社でシステムエンジニアを5年弱やっていて、結婚を機に退職。しばらく専業主婦でしたが、やはり社会との接点が欲しいと感じて2003年にパソナに入社し、約15年勤務しております。現在は5歳になる子供の成長に合わせて仕事の強弱を調整しながら、管理職の仕事を楽しくやらせていただいています。

 今回はテーマごとにお話を伺いたいと思います。1つ目は「キャリアを築く上でのマイルール」です。まずは皆さんの成功談などをお聞かせください。

石田 新卒でアサインされた運用保守を行う部署に8年間在籍しました。運用保守と聞くと一見つまらなそうなイメージがあるかもしれませんが、実際は新しいサービスや業務に合わせてシステムを考えたり、コスト削減や効率化に向けた新たな提案を求められたりする機会も多かったです。何に対してもあきらめずに目の前のことを一生懸命、どんどんチャレンジするように心がけていたら、結果的に社内で新しい保守サービスを立ち上げる事業に参加できることになりました。3年前の立ち上げ当初は5名くらいでしたが、今は50名ほどのチームになり、色々なところから引き合いが来るような状況です。チャレンジし続けて良かったと思える経験でした。

小谷 今の自分があるのは、研究開発に携わった経験のおかげだと思います。私が研究開発をしていた内装下地は華やかなインテリアや外観デザインと違って地味な分野ですが、断熱、遮音、耐震性など住み心地に直結する非常に重要な部分です。リーダーとして成果を上げなければならない中で、チームのメンバーと一緒に「ぐるりん断熱」を作り上げた経験が今につながっていると思っています。弊社が2010年に50周年を迎えたとき「ぐるりん断熱」という断熱仕様を開発したのですが、そのおかげで経営層に、プレゼンテーションやプレス発表ができたりと、今につながる経験をたくさんさせていただきました。

岩下 社会に出てからちょうど20年になりますが、3回ターニングポイントがありました。専業主婦から現在の会社に入社したとき、30歳でマネージャーに昇格したとき、そして出産です。元々管理職やマネージャーにまったく興味はありませんでしたが、30歳のときにコーチングを受ける機会があったんです。自分が関わった人が幸せになるのが嬉しい、自分が育成したメンバーが業績達成すると嬉しい、といったことが仕事のモチベーションであると分かって、それはつまり管理職なのでは?という結果になり、チャレンジすることに。出産後は子供がすごくかわいくて、このまま仕事を辞めようかなと思った時期もありました。結局は現職でまだやれることがあると思い復職しましたが、ターニングポイントを迎えるたびに自分で考え抜いて出した答えなので、迷いや後悔は一切ありません。

メンバーが発言しやすい雰囲気作りで
チームを作り上げ、ゴールへ導く

 次のテーマは「女性リーダーとしてのマイルール」。リーダーとして特に気をつけていることはありますか?

岩下 話し方を意識して変えています。当たり前のことかもしれませんが、部長会議など男性が多い場面では論理的な話し方をしたほうが意見が通りやすいと経験則から分かっているので、用意周到に結論から話します。一方で、メンバーと1オン1でコミュニケーションを取るときは、自分はあえて話さずに聞くことに徹して共感するなど、どちらかというと女性らしさをうまく生かす。そういう使い分けを意識しています。

小谷 大きな目標をチーム全員で共有することです。私が支店で設計長をしていたときのことですが、弊社には素晴らしい設計技術を持ったトップクリエイターに与えられるチーフアーキテクトと呼ばれる制度があるにもかかわらず、まだ1人もいませんでした。そこでメンバーのモチベーションアップのため、仲間の中からロールモデルを作ろう! と呼びかけました。あとは、男性の中に女性が1人という中でやってきたので、元々マイノリティゆえに、躊躇せずに自分の意見が言えるのは強みです。これは女性リーダーならではの突破力と言えるかもしれません。

石田 メンバーやチームの成長には非常に注力しています。コンサルティングは楽な仕事ではないので大変な場面も多いですが、それでも成長したいという意欲のあるメンバーが多いので、彼らが何をしたいのかをきちんとヒアリングし、それが達成できる環境を整えるのがリーダーの役割だと思っています。個人的にはリーダーのポジションがゴールではなく、常に高い目標を設定してそこに向かって行く姿勢や行動を見せることを意識的にやっています。

 メンバーが発言しやすい雰囲気作りはどんなことを心がけていますか。

石田 個人の意見として言うのは恥ずかしかったり、他の人にどう思われるか気にしてしまうと思うので、チームを意識して発言してもらいます。例えば、この組織にとって足りないものは何か、自分がこの立場だったらどう思うか、など視点を変えて客観的な発言ができるような雰囲気作りを心がけています。

小谷 チームビルディングの際に、成功するにはどうすればいいのかをメンバー一人ひとりに考えて欲しいと思った時期がありました。そのときは、著名な経営者の書籍を3章ずつ読んで、朝礼でどの章が心に響いたかを発表してもらうということを仕掛けました。そうするとその人の価値観も分かるし、みんなで共有できますよね。

岩下 私は話を聞くときに口角を上げることを意識しています。仕事中の顔って結構怖いと思うんです。そんな上司の前で本音を言えるかと考えたとき、自分は言えてこなかったんですね。仕事なので相当厳しいことも言いますが、柔らかい雰囲気や空気感の中で伝えるのは重要だと思っています。

現状に満足することなく
さらなるキャリアアップを目指す

 3つめのテーマは「心地よいワークライフバランスを保つためのマイルール」。最近はワークライフインテグレーションのように、線引きをはっきりさせないという考え方もありますが、皆さんはいかがですか。

石田 仕事とプライベートのメリハリをつけることを意識しています。やるときはやるし、休むときは休む。毎年必ず1回は1週間以上の海外旅行に行くと決めていて、そこでリフレッシュします。それを実現するには主人の協力が必要なので、仕事の状況はこまめに話しますね。あとは、自分しか知らない仕事を作らないこと。何かあったときに必ず誰かが私の代わりができるように常々状況を連携して、いつでも引き継げるようにしています。

小谷 私の一番身近なロールモデルは、共働きの両親です。仕事と育児の両立は当たり前でしたし、仕事をしてお金を稼いで自立すれば自由が手に入るという価値観でやってきました。子供は今年22歳になりましたが、仕事は思いっきりやる、育児は協力者を増やしてみんなでやる、というやり方で両立してきました。特に子供がまだ小さかった30代の頃は、子供とともに自分自身も成長しなければと考えていたような気がします。40代に入り子供が高学年になると、自分のことは自分でできるよう自立を促す。自分も会社や社会活動でリーダーシップを発揮する、そうやってバランスを取ってきたのかなと思います。

岩下 出産前は仕事を全力で頑張るときは頑張る、休むときは休むとメリハリを重視していました。子供が産まれてからは、夫婦でスケジュールをオープンにすることを一番大切にしています。もしも子供が病気になったときなどにどちらかが必ず対応できるように、絶対に外せない予定が決まったらすぐに伝えてスケジュールを調整します。昔は自己開示が得意ではありませんでしたが、今はうまくバランスを取るためにそうしたほうが楽だなと感じています。管理職のほうが自分のスケジュールをコントロールできるので、バランスも取りやすいです。

 では最後に、本日の感想と今後の目標をお願いします

石田 社会で活躍したいと思っている女性がこんなにたくさん集まる機会は初めてだったので、自分のモチベーションも高まりましたし、私も皆さんと一緒に頑張りたいと思いました。これまで目の前のことに一生懸命に取り組み、その達成が積み重なると次の目標が見えるという経験を繰り返してきたので、今後も続けていきたいと思っています。自分がどんなことをやってきたのかを周りに伝えながら、そもそも女性活躍という言葉が出ないような時代が来るように少しでもやれることをやっていきたいです。

小谷 今日は長い仕事人生を振り返る良い機会になりました。皆さんがどんな感想をお持ちなのか興味があるので、ぜひフィードバックをしていただければと思います。今後はダイバーシティの推進はもちろんですが、会社の様々な経営課題を担うような仕事がしたいと考えています。また、私どもの事業分野は住宅なので、いい住宅を作ることが結果的に社会貢献につながると信じています。私は107歳まで生きると公言しているので、そのためにはまだまだスキルを身につけたいし、会社でもやりたいことがたくさんあります。それが私の元気の源でありモチベーションです。

岩下 これからは働く女性が会社を超えていかに活躍できるか、頑張っていけるかが重要だと思うので、このような機会はすごく貴重ですし、私自身もこれを生かしていきたいと思います。今後の明確な目標は立てていませんが、70歳まで働き続けることは決めています。まだまだ成長しなければならないし、インプットすることもたくさんあります。40代に入ってからは健康懸念も出てきまして、いい仕事をするためには健康でい続けることも重要だなと感じています。将来は元気なおばあちゃんになって、娘のキャリアを支援したいです。