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企業インタビュー

大手を辞めスタートアップへ 新卒6年目社員が転職したワケ

大手を辞めスタートアップへ 新卒6年目社員が転職したワケ

社会人になり数年経つと仕事にも慣れ、働く環境など周囲が見えるようになります。それを反映してか、20歳代後半が最初の転職のピークになります。今回取材した、企業向けスマートロックを提供するフォトシンスの宮崎隆博さん(28歳)もその1人。法人営業の仕事にこだわりを持ち、新卒で入社した大手メーカーを6年目で辞め、IoTのスタートアップに転職した理由とは――。

入社2カ月でセールスリーダーに挙手

――転職をした経緯を教えてください。

新卒で大手空調機器メーカーに入社し、法人営業を6年ほど担当しました。当社に転職したのは2019年4月。きっかけは営業のスタイルに対する会社の決まりと自分のやりたいことの違いです。前職は営業のやり方がある程度決められており、それに沿って仕事を進めていました。先輩たちがこれまで築いてきた効率的なやり方なので否定はしませんが、自分はお客様に合わせてゼロベースで提案を考え、“最適解”を営業していきたい思いがありました。

また、入社3~5年目ぐらいの20歳代後半になると周囲の友人たちもそうですが、転職を考えるようになります。自分は当時、会社でできることはやり切ったという達成感もあり、転職を決めました。活動期間は半年ほどでした。

――大手企業からスタートアップへの転職です。前職との違いや今の会社で働く魅力は?

まず感じたのは、お客様との距離です。前職はエンドユーザーに行きつくまでに代理店など2、3社を挟むため、エンドユーザーの顔が見えにくく、ニーズを探るのが難しいと感じていました。今は当社の製品を利用しているお客様と直接顔を合わせて、ヒアリングできることがいいですね。自分の提案次第で付き合いが広がりますし、「宮崎さんだから製品を導入した」という感謝の言葉がやりがいにつながっています。

現在の会社では自分が取り組みたいアイデアやチャレンジ精神を受け入れてくれることは魅力です。当社は私が入社した約2カ月後の5月下旬に新製品を発表しました。入社して間もない時期でしたが同製品のセールスリーダーに挙手したところ、上長は不安もあったでしょうが「やってみろ」と。ただ、手を挙げたからには自分で掲げたミッションに、最大限に取り組まなければならないと気持ちを入れています。

また、社内で部署を越えて社員同士が気軽にコミュニケーションをとれることは新鮮でした。職場はワンフロアなのでちょっとした相談事などはすぐに話せますし、年代が近い人が多いのでざっくばらんに話ができます。転職者が多い会社のため、前職は何をしていたかが日常会話。自分にはないスキルを持っている人も多く、自分もそのレベルに到達しようという成長意欲がわいてきます。

法人営業にこだわる2つの魅力

――前職も今も法人営業です。転職のとき、他の職種への転換や個人向け営業の企業を考えたりはしませんでしたか?

法人営業でキャリアを築いていこうと決めているため、他の職種や個人営業は考えませんでした。法人営業の魅力は2つあると思っています。1つ目は仕事を通して知識が増え、自己成長を実感できることです。

営業先の企業や業界のことはできる限り調べているので、業界を問わず幅広く知識が身につき、スキルアップにつながります。2つ目は法人営業にはゲーム性があり、自分のロジカルシンキング力を鍛えられることです。

――ゲーム性ですか……?

はい。営業先のキーマンや発言権の強い人について自分なりに仮説を立てて製品を提案します。社長がキーマンだと思ったら、実はNo.2の管理部長のほうが決定権を握っていたといったこともあり、仮説を立てて営業で実証していく作業は楽しいです。

法人向け製品は金額が高く、個人が買えるものではないので、営業先の事実を集めてロジカルに考えて攻略しなければなりません。契約をもらうまでは困難も多く大変なこともありますが、そこが魅力に感じる部分でもあります。

――現在の業務を教えてください。

弊社は企業向けのスマートロックを活用した「Akerun(アケルン)入退室管理システム」をサブスクリプション(定額制)モデルで提供しています。これはドアに設置することでスマートフォンやICカードなどを使って鍵の開け閉めができ、入退室や出勤・退勤などを管理できるシステムです。アナログ錠(サムターン錠)に取り付けるタイプの「Akerun Pro」は工事が不要で、扉に後付けで貼り付けるだけで使える手軽さが受け、これまでシステム全体で3000社以上に導入されています。

営業部は企業規模に応じて、大手、中小、パートナー・代理店を担当する3チームに分かれており、私は中小企業の担当チームに所属しています。中小企業の場合は社内セキュリティーや労務環境の改善にまで手をかけられる企業がそれほど多くありません。そのような課題を持つお客様に当社の製品で悩みを改善してもらえるような提案をしています。

転職活動でも社員訪問はお勧め

――転職活動で役立ったことはありますか?

社員との面談はお勧めです。当社への入社前、営業社員2人と社長を交えて、ざっくばらんに話をする機会を設けてもらいました。「自分はこういうことがやりたいが実現できますか?」と質問すると、できること、できないことを明確に答えてくれ、仕事のイメージがつきやすかったことを覚えています。

営業の進め方やきれい事だけでなく、大変なことや苦労したことも含めて様々な話を聞かせてもらいました。転職希望先に関しては会社のホームページやメディアの記事などだけでは分からない部分も多々あります。新卒ではOB・OG訪問は一般的ですが、転職でも社員訪問はやったほうがいいでしょう。

――最後に転職を考えている人にアドバイスを。

営業職で転職するのであれば、プロダクト(製品や商品)に誇りを持てるかどうかは非常に大事だと思います。私は当社が掲げている「世の中から鍵をなくすキーレス社会の実現」というミッションに共感しました。鍵に変革を与えることは新しい考え方であり、新市場を作ったことをメディアで知って感銘を受け、入社への気持ちが高まりました。

転職は人生の一大イベントであることは間違いありません。未来のキャリアプランを描いて、どうすればそれに近づけるのか考えて転職活動に取り組むこと。転職の先には、誰でも輝かしい未来が待っていると考えています。

株式会社フォトシンス
営業部 セールスディベロップメント
宮崎 隆博さん

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