ビジネスパーソンのキャリアアップ・転職について考えるニュース・コラムサイト

シゴト相談室

オーナー社長が嫌で転職したい。わがままと思われない転職理由の言い方は?

オーナー社長が嫌で転職したい。わがままと思われない転職理由の言い方は?

オーナー社長が嫌で転職したい。わがままと思われない退職理由の言い方は?(junior、37歳、事務・管理・企画職)

アパレル関連の会社で経理を担当して2年目になります。2年間で管理部長が2人退職しました。両者とも退職前はうつ病に近い状態でした。オーナー会社で、社長は管理セクションを“スーパーマン”だと考えており、「退職した部長たちはスーパーマンではなかった」と話しています。スーパーマンとは人事や経理、財務(資金調達も)、総務、情報システムなどについて、すべての分野にパーフェクトに知識がある人のことのようです。そもそも、それほど高くない給与の会社にスーパーマンが転職してくるとは考えにくいのですが、オーナー会社ではよくあることなのでしょうか?

また、社長は「上場企業のような組織を管理部がつくれ!」と言うものの、管理部長は在籍年数が浅いため、社長が管理部を信頼していないという状況であったり、残業代は出さないけど“残業は美学”と考えていたりして、「私が管理部をもり立てる!!」という気持ちになれないのが現状です。現職で2人目の上司が退職した後は、ガックリと精神的に疲れが出てしまいました。今後、転職活動をしても面接担当者からは「君はわがまま」と言われるのではないかと考えてしまいます。これから最終転職という気持ちで転職活動に臨もうと思うのですが、面接で面接担当者から必ず質問される退職理由の答え方で、わがままと思われない言い方を教えてください。

面接では現職への不満を出すことを避け、転職理由を論理的に。そして退職理由以上にアピールできる志望動機の準備を

もし私が面接担当者であったなら、juniorさんの今回の転職理由は正当なものだと判断すると思います。juniorさんと同じような理由で転職をされる人は大勢います。今回のケースを拝見する限り、juniorさんがわがままというよりは、企業側に問題があるのが一目瞭然です。とはいうものの、今回投稿していただいた内容を、そのまま面接担当者に伝えるのは、決して得策ではありません。

転職活動で人材紹介会社を利用するのであれば、私のようなキャリアコンサルタントに本心を包み隠さずお伝えいただくことは、転職をサポートする側にとって好都合です。しかし、面接時にはできる限り感情の部分を見せないようにしてください。現在の会社に入社されてから転職を決意されるまでの経緯を、できるだけ論理的に話してください。転職への前向きな気持ちを伝えるために感情的になることは結構ですが、現職に対する不満を含むネガティブな感情を面接で表すことは、避けたほうがいいでしょう。後ろ向きな転職理由で転職する人を採用担当者は快く思わないと認識してください。

もう一つの懸念点としては、面接を受けている企業への志望動機が薄れてしまうことが挙げられます。どの企業の採用担当者もできる限り志望度の高い人材を採用したいと思うのが心情です。実際に同じスキルレベルの候補者が複数名いた場合、「御社が第1志望」と言ってくれる候補者を優先的に採用すると考えられます。そのような中で、現職に対する不満が強いと入社する会社に対する志望動機以上に、今の会社を辞めたいという点がクローズアップされてしまいます。今の会社を辞めたいというのが転職理由になってしまうと、採用する側も自社への志望度は高くないと判断してしまいます。その点を踏まえ、退職理由以上にアピールできる志望動機を面接までに準備してください。

今回の質問からは話がそれますが、すべてのオーナー企業がjuniorさんの会社と同じ状況ではありません。オーナー企業ではオーナーの考えや人格、性格などがそのまま社風に反映されているケースが多く見受けられます。オーナー企業へ入社を検討される際には、入社前に一度は必ず社長に会う機会をつくってもらい、その人との相性を確認しましょう。

また、それ以前に応募企業を選定する段階で、社長の経歴を確認することが効果的です。サラリーマン経験のないオーナー社長の会社では、時としてワンマンになりがちです。1人の社員としての立場を経験されている人であれば、多少なりとも社員の気持ちを理解してくれるのではないでしょうか。

最後に、オーナー企業の管理系職種に応募される場合の注意点です。オーナー会社における管理部門の位置付けは、時として非常に低く評価されていることがあります。その半面、営業部門や製造部門が高く評価されていたりします。私がオーナーだったとしても、目に見えた収益を上げない管理部門よりも、会社に利益をもたらすフロント部門を優先するかもしれません。オーナー企業のバックオフィス部門に応募する際は、オーナーの管理部門に対する考え方も確認し、自分は黒子に徹するというくらいの覚悟を持って挑んでください。