アーンストアンドヤングは、14万4000人以上のスタッフを有する世界有数のプロフェッショナル・ファームである。日本においては、トランザクション(アーンストアンドヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社)、アシュアランス(新日本有限責任監査法人)、税務(新日本アーンストアンドヤング税理士法人)などのサービスを提供している。今後の人材採用についてアーンストアンドヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社の後藤隆明氏に聞いた。
会計基準の見直しを控え、
変化に迅速に対応できる人材を
アーンストアンドヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社の業務内容は、財務アドバイザリー、M&Aアドバイザリーなど、トランザクションを中心にして高付加価値かつ最先端のサービスを提供することです。不確実性が高く変化の激しい現在の環境下で、事業価値・投資価値の最大化および事業リスクの最小化するために顧客の皆様を多面的にサポートします。
特に注目されるのは、日本の企業はIFRSと呼ばれる国際会計基準が将来導入される事を見込み、段階的ではありますが、国際会計基準に改める会計・監査制度・システムへの対応に迫られています。よって企業の財務、経理などの担当者は、制度及びシステムと包括的なアドバイザリーを要求します。
こうした大きな動きに対応できる人材とは、バックボーンとして公認会計士、税理士、米国公認会計士(USCPA)、不動産鑑定士を持っていることのみならず、業務経験や業界経験が求められます。そのほかに様々なアドバイザリー業務も行っているため、資格を持っていなくても同等の能力や実経験をした人であればチャレンジできます。
専門スキルに加え、語学力がある人材
専門資格などに加えて、基本的に語学力を必要とします。ここで必要な語学力とは、TOEICで800、900点を取っていることよりも、ビジネスや留学経験に基づく、英語や中国語などの実戦的な語学力および環境への対応をするマインドを指しています。
例えば、国際的な人材に不可欠とされる要素として、ハードスキル(テクニカルスキル)、ソフトスキル(ソフトマネジメントスキル)とマインドの3つがあると思います。
通常、ハードスキルは会計士などの専門資格を持つことです。ソフトスキルはその知識の適用をスムーズに行うためのヒューマンスキルや語学力がこれに当たります。しかしながら、日本の中では語学力が、未だにテクニカルスキルの一つになっているのが現状です。なぜなら国際的な人材であれば、誰もが持つべき実践的な語学力に欠ける日本の人材が多いからです。
ですから、具体的に申しますと、会計士経験は浅いけれど、語学力・環境への対応マインドがある人材が強く求められているのです。また、金融機関でのM&Aの経験者はもとより、事業会社で自社のM&A等を経験された人も、求人のターゲットになります。
こうした背景から、公認会計士試験の最近の合格者は年間約2000人ですが、合格者の半数近くが未就職者になると、伝えられています。M&A業務で言えば、グローバル化が進み、日本企業による海外企業の買収や外資企業による日本企業の買収など、国内だけの業務から国際的な業務が急増していることが影響しています。
どの業界でも当てはまりますが、数年前から言われてきた「グローバル化」が、実業務として求められているのです。弊社グループにおいてもこれは同様です。各グループ法人において、改めて人材を適材適所に配置し、クライアントに包括的で国際的なサービスを提供して参ります。
大手監査法人グループでは、金融危機の影響で2010年の前半にかけて社員の人員整理などを余儀なくされましたが、ようやく求人募集を始めることができました。チャレンジ精神にあふれたグローバル人材の応募に期待します。